四天王寺の古書市で古地図をゲット

kohon201210.jpg四天王寺秋の大古本祭りへ。 

境内に入るとちょうどゴーンと鐘が鳴っていました。北の引導鐘と言うそうで、お堂の鐘の音は遠く極楽までも響くと言われています。お寺の古書市ならではですね。 

四天王寺・西大門の転法輪を回して古書市へ。ここは能「弱法師」の舞台になっているところです。京都・知恩寺の古書市に比べると規模は小さいのですが、いろいろな専門分野の古書店が揃っています。いくつかのお店をまわって古地図をいろいろ買ってきました。その中に吹上に名古屋刑務所があった時代の古地図がありました。 

今、マネージャーで行っている名古屋市新事業支援センターはこの名古屋刑務所跡にあります。当然、100メートル道路もありません。よく見ると吹上に電車が走っていて尾張電気鉄道とあります。ネットで調べると元々は愛知馬車鉄道だったそうで、後に尾張電気鉄道に社名を変更。千種から八事を結ぶ路面電車だったようです。後に新三河鉄道となり昭和12年に解散してしまいました。へ~え、こんな電車が走っていたんですね。 

名鉄瀬戸線(瀬戸電気鉄道)も現在の栄ではなく、名古屋城のお堀を走っていました。 

20年探した本を発見!

siten2010101.jpg世間は休日ですが、大学は出港日。

ハッピーマンデーができたのはよいのですが、授業回数が確保できないので休日も授業です。ただ電車がすいているのはいいですね。休んでいる学生はほとんどおらず、真面目ですなあ。私が学生だったら絶対休んでいます!

さて講義が終わってから大阪へ戻って四天王寺へ。今日が古書市の最終日。端からざっと棚を見ていきます。冊数が多いので、見るではなくほとんど眺める状況です。最後の方のお店に入って棚を眺めていると「オヤッ」という印象が。

棚を注意して一つずつ見ていくと20年近く探していた本がありました。他の本で言及されていた本で、見たことがなかったのですが、こんな本だったんですねえ。いやあ、掘り出し物です。巻末の価格を見ると250円。雑本ですので、反対に見つけるのはなかなか難しいですね。

ようやく見つけましたので探書リストの最初の方にある本の名前を線でようやく消しました。

春の大古書即売会

京都へ

京阪三条から岡崎まで歩いて、「みやこめっせ」で行われている春の古書第即売会へ。

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まずは入口で荷物を預けます。例年と違って預け場所は反対側になっていました。次に入口に山積みになっている黄色の買物カゴをとります。古書市で買物カゴを用意しているのは、この古書市だけですが、とっても便利です。さ~て、端の店から棚をざっと見ていきます。会場を行ったり来たりしますので、けっこう歩きますね。最後に会場奥にあるレジで清算。

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入口で荷物を受け取って本を入れると重さでずっしりと。買うのはいいのですが、はたして読むんでしょうかあ。(笑)

せっかく京都へ来たので、三条の王将へ行って餃子と炒飯。それにしても暑いですね。賀茂川から見ると川床も出ていました。

下鴨納涼古本まつりは8月11日~16日に開催です。

四天王寺の古書市

地下鉄谷町線で長い名前の四天王寺前夕陽ヶ丘駅へ。

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ここらあたりは上町台地、つまり高台の上になっています。谷町筋の隣の松屋街筋へは坂を降りていかなければなりません。昔の大阪は生駒山の麓まで海でしたが、この一帯だけは高台になっていて遣隋使船が日本へ着くと高台の上に四天王寺が輝いていました。夕日がきれいに眺めるので夕陽ヶ丘という地名がついていますが、もともとは藤原家隆の庵の名前。駅のすぐ近くには藤原家隆之墓もあります。

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今日は四天王寺境内一帯で古書市が行われていました。本日が最終日。少し高めの値付けですね。10冊ほど買ってきました。京都の下鴨神社や知恩院での古書市もいいですが、緑の下の古本市はいいですねえ。

京都古書三大祭り制覇

原稿を書かないといけないんですが、今日は百萬遍にある知恩寺で「秋の古本まつり」の最終日。こら、行かないといけないだろうと京阪電車に乗って出町柳へ。

まずは会場と反対方向の出町商店街へ。「ふたば」に行くと、あいかわらず行列が出来ています。商店街でもここだけ行列で、阪神百貨店のイカ焼きみたいな店ですなあ。名物の豆餅をゲットしてから、また出町柳に戻って、百萬遍へ。

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百萬遍の交差点の京大キャンパスの真向かいが知恩寺です。ここの境内に古書市が開かれていますが、もう33回目。私が学生の時に始まりましたので相当年季が入った古書市です。本を物色しているとオークションの振り手の声が聞こえてきます。
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境内にある阿弥陀堂で公開オークションが行われています。皆さん、オークション品が書かれている京都古書研究会の「出帆」を片手にパドル(番号札)を上げています。初値で落札されるものもあれば、人気があり初値の何倍もの値が付くのも出て面白いですね。振り手の方を見ると、目録を送っていただいた其中堂の三浦店主がパソコンに入力されていました。最近は山帳へ記帳するのではなく、パソコンなんですねえ。

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さてゲットした本をじっくり読もうと、進々堂へ向かったらなんと休み!そうそう新しい古本屋が出来ているはずだと銀閣寺口まで歩いて、新しい古本屋「善行堂」を発見。ところがシャッターが降りています。休みでした!(泣)

今年は珍しく、「春の古書大即売会(京都勧業館)」「納涼古本まつり(下鴨神社)」そして今回の知恩寺と京都古書三大祭り制覇ができました!

リーダーズ・ダイジェストが倒産

原稿チェックや校正が3つも重なってしまいバタバタ状態でしたが、ようやく一息つきました。原稿を早目に出して、重ならないように分散したつもりが世の中、思い通りにいきませんなあ。さ~あ、一杯やろ!

思い通りいかなかった企業のニュースが飛び込んできました。

リーダーズ・ダイジェストが倒産です。ここは月刊誌「リーダーズ・ダイジェスト」の出版元です。日本では20年以上前の1986年までの発行でしたので知らない人も多いでしょう。小学校の高学年ぐらいからずっと親にお金を出してもらって購読していました。もちろん翻訳された日本語版です。

映画「ルーツ」の原作はアレックス・ヘイリーですが、ずっと「リーダーズ・ダイジェスト」に原稿が連載されていました。今、調べたらリーダーズ・ダイジェストの編集主幹だったんですね。

「リーダーズ・ダイジェスト」で感動したのが、「チャリング・クロス街84番地 書物を愛する人のための本」の連載です。傘を持ったおばさんが石畳の道の上で飛んではねている挿絵が印象的でした。

■チャリング・クロス街84番地
内容はニューヨーク在住の女性シナリオ・ライター(ヘレーン・ハンフ)とロンドンの古本屋さんの20年にわたる往復書簡集です。この古本屋がまたデイケンズの世界から抜け出してきたような古本屋でした。

そんな由緒ある古本やとは知らず新聞広告を見てヘレーンは必要な本のリストを1949年に送りました。さっそく本が送られ喜んだ彼女が礼状を出し、そこから手紙のやり取りが始まります。

当時はイギリスの食料事情が悪く、彼女はたびたび肉や卵を送ります。そのせいか最初は謹厳な英国人マナーをくずさかなった古本屋のマネジャーもだんだん相好をくずし、個人的なやりとりとになりました。

お金を貯めていつかはロンドンの古本屋に行くというのがヘレーンの夢でしたが色々ありまして、20年間ついに行けませんでした。書簡をやり取りしていたマネージャも社長も没してしまいます。物語はそこで終わっています。

■後日談
後日談があるそうでついにヘレーンはロンドンの土地を踏み、この古本屋(マークス社 いまもあるそうです)を遂に訪問したそうです。

となるとリーダーズ・ダイジェストで見た、あの挿絵はロンドンに着いて古本屋を訪れたヘレーンが狂喜乱舞している挿絵だったのでしょうか?(となると後日談の方を読んだのかな)今は中公文庫から出ています。

下鴨納涼古本まつり

今日は夏休みだ!

ということで京阪で出町柳へ。そうそう京阪電車って知らない間にきれいな車両に変わっているんですねえ。普通電車の中には機関車トーマスのペィンテイングされている車両があって、親子連れがさかんに写真を撮っていました。

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出町柳駅で降りて、まずは鴨川を渡ると賀茂川と高野川が合流する三角州が見えます。森見登美彦の「四畳半神話大系」の重要な舞台になる三角州なんですが、もちろん小説のような事件は起きず、子供が川に入って遊んでいるという、ごく普通の日常風景でした。

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なぜ鴨川を渡ったかといえば出町商店街へ行くためです。目的は「ふたば」の豆餅で、京都で仕事をしていた頃はよく買って帰りました。さてお盆の土曜ということもあって、店の前はすごい行列。いつもの2倍はあります。ガイドブック片手の観光客も多いですね。15分ほど並んで無事に豆餅をゲット。

続いて下鴨神社へ。今日は京都古書研究会の下鴨納涼古本まつりです。世界遺産にもなっている糺の森の「奈良の小川」沿いに古本屋のテントがずらっと並んでなんとも摩訶不思議な雰囲気の古本市です。

知恩寺や大阪天満宮など寺の境内での古本市は珍しくありませんが、平安京ができる以前からある神社の森での古本市というのは趣がありますね。実際、すぐ近くに「奈良の小川」の古代祭器跡があります。

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さて古本市です。木陰なんですが暑いですなあ。会計係の店主の中には団扇片手にビールを飲んでいるのもいます。(笑)浴衣姿がチラホラというのは何とも京都らしいですね。

なんにせよ出店が多く、「こりゃ見るだけで一日かかるな」という声が聞こえてきます。さすがに一日はかけられないので、端からざっと棚を見ていきます。時たま本のタイトルが目に飛び込んでくる時があり、その時だけ丁寧に見ると大体は探している本のジャンルですね。

「夜は短し歩けよ乙女」に登場するような古本の神様は登場しませんが、ヨタヨタ歩きながら本を探しているご老人がいました。本を買っても生きている間に何冊読めるのというようなご老人です。でも、私もあの歳になっても古本市に行っていそうだなあ。

春の古書大即売会

昨日、ようやく時間が空いたので京都の古書市へ

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まずは阪急で四条へ出て、川端通りを鴨川沿いを北上。白川から右折して巽橋近くにある辰己大明神にお参り。ここらへんは観光客で一杯です。さて知恩院付近から白川を北上。柳が風情ありますが、ほとんど観光客がおりません。そのまま三条通りを超えて岡崎へ。京都市勧業館で春の古書大即売会の最終日です。

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入口で鞄を預けて、黄色いスーパーによくあるカゴをとって物色を開始。43軒の古書店が参加しているので一回りするのも大変です。会場の途中で、いつもお世話になっている其中堂の三浦店主をお見かけしたので挨拶。

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京都の古書市ですので外人さんや学生が多いのが特徴なんですが、今日は羽織姿の男性が本探しをしているのを何名か見かけました。さすがは京都と思っていたら隣で弓道の大会をやっていたんですね。会場の一角で京都本コーナーがありましたが、最終日は14:30終了ということで、まもなく終わりますというアナウンスにつられて黒山のひとだかりになっていました。

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さて収穫は17冊。京阪電車で帰ってきましたが荷物が重かった!
次会の「下鴨納涼古本まつり」は8月11日~16日に下鴨神社・糺の森で開催されます。

京古本や往来 特別号「紡」

仏教書専門書肆「其中堂」さんに「京古本や往来」を送っていただきました。

「京古本や往来」は京都の古本屋さんが集まった京都古書研究会が出していた機関誌で残念ながら100号でいったん休刊になっています。今年設立30周年記念ということもあり特別号「紡」として出されました。

表紙には1978年11月に百万遍・知恩寺で開催された青空古本まつりの写真が掲載されています。なんで第一回じゃないんだろうと思って中を読むと、第一回目は京都古書店地図を配って、各店で協賛のセールを行う形で実施されていたんですね。実質的な古書市は2回目からでした。

確かこの頃、新聞を見て「青空古本まつり」行った覚えがあるので、ひょっとすると初参加はこの第2回目かもしれません。単なる古書市ではなく京都らしく古本供養から始まり、境内で始まったオークションでは落札されると寺の鐘がゴーンとなって実に京都らしかったですね。

当時、学生でしたが集めていたSFマガジンの一括ものがオークションで出ていたので初参加ながらがんばって落札しました。重い目をして下宿まで持って帰った覚えがあります。落札し鐘の音を聞くのはなかなか風情がありました。

そうそう、昔、京都古書研究会20周年の「京古本や往来」に雑文を書いていたんですが、まだ京都古書研究会のホームページに残っていました。  >> 仮想古本屋の時代

糺の森の古書市

下鴨神社の糺の森へ行ってきました。下鴨納涼古本まつりです。
新古今和歌集にも歌われた小川が糺の森に今も流れており、その中での古書市です。糺の森の木漏れ日が差し込み、なかなか雰囲気がありますね。
店が多いので端から端まで見るには、けっこう時間がかかります。こっちは慣れているので、欲しい本がありそうな棚は大体分かりますので、ざっと見 ていきます。ところが、一緒についてきた息子がそこら辺の店に入り丹念に見ているので、時間がかかることに。そんなゆっくり見ていたら日が暮れますがな! 京都らしく浴衣姿も多かったですね。
大徳寺の大仙院へ行き、ついでに今宮神社へ。もちろん「あぶり餅」食べてきました。