ひらおか薪能「頼政」

takigi201009.jpg近くにある河内一宮・枚岡神社へ

観阿弥は伊賀上野出身ですが、観阿弥の母親が東大阪の出身でどうも楠木正成の姉妹だったようですね。そんな縁もあり、枚岡神社で毎年、薪能が開催されています。

日暮れになり薪に火がいれられます、境内にはロウソクがともされ、なかなか幻想的。

まず解説があったのですが、薪能というのは興福寺で行われいる能が薪能で、各地の神社でやっているのはタキギではなくマキを燃やしている亜流という話で会場を沸かしていました。

まずは狂言で柿山伏。これは分かりやすい。続いて能「頼政」。源氏の棟梁だった源三位源頼政がシテ(つまり幽霊)で出てくる話です。主題は宇治・平等院にある扇の芝。後半がなかなか躍動的でおもしろかたですね。

先日、平等院に行きましたが入口近くに扇の芝という三角形の小さな庭がありました。ふつうの観光コースからはずれているので観光客が一人もいません。ここが以仁王の令旨を奉じ、平家打倒を掲げた源頼政が宇治の決戦で敗れ自刃したところです。あの扇の芝が主題の能があるんですねえ。