西大寺駅近くの開かずの踏切

saidaiji201106.jpg近鉄西大寺駅のすぐ近くにある踏切。左は京都方面、右は​難波方面となっており、ちょうど二股になっています。

電車がよく信号待ちをするため、よく開かずの踏切になっています。西大寺駅で難波ー奈良と京都ー橿原神宮が交差するため、複雑な踏切操作になっています。

本当は立体交差にすればよいのですが、付近は平城京跡ですし、西大寺駅あたりは文字通り西大寺の寺域でしたので掘ったら、すぐ遺跡が出てきて建設
はストップしてしまうでしょうね。西大寺駅のすぐ近くにある「ならファミリー」は西隆寺跡で、発掘調査では金堂、塔、回廊、厨、東門、南面築地塀などが発
見されています。遺跡は埋め戻され、現在の土地の2m下に保存されています。

西大寺で日本最古の金庫が見つかった!

saidaiji201005.jpg大学からの帰り、西大寺駅で下車し駅近くの西大寺へ。

東大寺は全国的に有名ですが、平城京の反対側にあったのが西大寺。創建当時は金堂、東西の五重塔などが立ち並ぶ壮大な伽藍でした。今はほとんどが住宅街と近鉄電車の線路になっています。

西大寺の愛染堂で、係の人に聞いたのが西塔跡近くでのお宝騒ぎ。昭和初期、住宅建設中に開基勝宝という日本最古の金貨が見つかったそうです。開基
勝宝は恵美押勝(藤原仲麻呂)の命により鋳造された金貨。他にもあるのではないかとお宝騒ぎとなり、実際いくつか見つかったそうです。東塔は本格的な発掘
調査をしていないので、たぶんお宝が眠っているのではという話でした。

愛染堂は少し暗く観光客が少ないと、係員が懐中電灯で照らしながら説明してくれるのですが百万塔陀羅尼があり、西大寺にはわずか2つしか残っていないと説明してもらいました。

百万塔陀羅尼とは恵美押勝の乱を平定した称徳天皇が鎮護国家を祈念するため陀羅尼経をいれた百万塔を文字通り百万作ったものです。10万づつ10の寺に奉納され、その一つが西大寺。10万が、今は2つだけです。

この陀羅尼経は世界最古の印刷物でもあります。実はこの百万塔陀羅尼、古書目録で売りだされたことがあります。(反町茂雄の弘文荘待賈古書目)係の人に古書目録の話をすると、そんな話は初めて聞いたと、お返しに金貨の話をしてもらいました。

西大寺へ

昨日、雨の中を西大寺へ行ってきました。
しょっちゅう近鉄・西大寺で乗り換えていますが、西大寺そのものに行ったのは、これで2回目です。以前に行ったのは確か学生時代ですね。場所は西大寺駅のすぐ近くなんですが、観光客もあまりいませんね。
西大寺は765年、称徳天皇が四天王の造立したのが最初です。ちょうど「恵美押勝の乱」が起きた時で、聖徳太子の四天王寺建立の故事にあやかったのかもしれません。 西大寺と言うぐらいなので東大寺にはりあって造られました。大伽藍でしたが兵火に焼かれたりで、現在はだいぶ小さくなり江戸時代の伽藍になっています。
本堂がいいですね。本堂を取り巻く金属製の灯籠に明かりが入っていて、光の宮殿みたいになっています。以前に来た時はなかったですね。 寺の真ん中には創建時の七重塔の礎石が残っています。