目加田城の近くにあるのが吉田城。豊郷町マップに掲載されていたので、ついでに寄ってきました。吉田城の遺構はなく碑しか残っていませんでしたが、岩倉川と子増川を外堀としていたようです。吉田城跡は岡村本家という酒造メーカーになっています。
鎌倉時代、佐々木秀義の子である厳秀を祖とする吉田氏の居城です。室町時代、将軍・足利義尚が近江国守護・佐々木六角氏と戦ったとき、吉田城主が将軍側についた記録が残っています。鈎の陣で甲賀忍者が活躍した戦いですねえ。時代がすすんで1571年(元亀2年)比叡山焼討の年に織田信長が吉田城を攻撃し、落城するとそのまま廃城になったようです。吉田氏は浅井方だったんですかねえ。
吉田氏の子孫が京都へ移住し、高瀬川などを開いた角倉了以が子孫にあたるそうです。角倉家の本姓は吉田氏で佐々木氏の子孫を名乗っていました。江戸時代、吉田は井伊家の所領となり、安政元年(1854年)彦根藩主・井伊直弼に命じられて酒造りをはじめ岡村本家がスタート。金亀というお酒を造っています。