古書店「リモートブックス」

町から本屋さんが減っていますが、古本屋さんも減っています。三重県内にある古本屋といえば伊勢の河崎にある「古本屋ぽらん」と尾鷲の九鬼にある「トンガ坂文庫」ぐらいです。名張に「古書からすうり」がありますが、ここはカフェがメインですね。

そんななか、四日市に「リモートブックス」という新しい古本屋さんができていました。四日市駅からすぐで諏訪商店街にあります。オープンは2022年なんだそうです。新刊も扱っていて、ちょっと奥に入った分かりにくい店ですが、品揃えはしっかりしていました。四日市に関する本を探したのですがなかったですね。ここは隣がコワーキングスペースになっています。

春の大古本祭り(四天王寺)

四天王寺へ

春の大古本祭り(四天王寺)

まずは亀井堂へ。経木流しをする亀の形をした水槽があり、亀の口から水が流れていますが、4年ほど前の調査で飛鳥時代に造られた可能性が高いことが判明。飛鳥にある斉明天皇が造った酒船石遺跡の亀形石造物と同じ時代になります。難波京の遺物という説もありますが、なんせ飛鳥時代のものが現役で使われていますので貴重です。ただし亀井堂へ行ってもそんな説明はどこにもありません。

四天王寺には古書店が集まって春の大古本祭り(関西古書研究会)が開催されています。観光でくるインバウンド客も多いので、パンフレットや画集ものなど見て分かる出品物も多く、「Cosyo」という看板もありました。5日の最終日に行ってきて古地図などを掘り出してきました。またツン読が...

春の古書祭り(岡崎)

「春のパンまつり」ではなく「春の古書まつり」です。

春の古書祭り(岡崎)

京都・岡崎へ。京都市勧業館みやこめっせで京都古書研究会が参加する春の古書大即売会です。本日まで開催されています。もう42回目なんですね。京の三大古本まつりの一つで夏は下鴨神社の糺の森、秋は百万遍の知恩寺で開催されます。

インバウンドや観光客であふれる平安神宮はパスして、みやこめっせへ。其中堂、赤尾照文堂、竹岡書店などの老舗などの他に店舗を持たない古書店も参加していました。京都古書研究会では昔、「京古本や往来」という機関誌を出していて、そういえば原稿を書いたことがあったなあ。

久しぶりに参加したのですが集中レジ方式はやめにして、各店舗での清算式に変わっていました。端から探求をはじめますが昭和初期の奈良の地図を発見。大仏鉄道はないのですが、近鉄ではなく奈良電気鉄道と大軌奈良線の時代です。尼辻駅を見ると暗奈良街道が垂仁天皇陵脇を通っていました。やっぱりGoogleマップは間違っているんですねえ。ということで購入。古書市まで足をのばすから、ますますツン読が増えることに(笑)。

下鴨納涼古本まつり

下鴨神社の糺の森(ただすのもり)へ。

下鴨納涼古本まつり
下鴨納涼古本まつり

目的はもちろん京都古書研究会主催の下鴨納涼古本まつりです。糺の森は紀元前3世紀ごろの原生林と同じ植生が今に伝えられていて、都会の貴重なオアシスです。今日は雨が降ったりやんだりの天気で、そのたびに本にシーツをかけたりはずしたりと運営側は大変です。あいにくの天気でも集まるのが古書マニア。そうそう今年はいないだろうと思っていましたが、こんな天気でも浴衣姿で本を探している女性がいて、さすがに京都の古書市は違いますね。

■「夜は短し歩けよ乙女」の舞台
下鴨納涼古本まつりといえば「夜は短し歩けよ乙女」(森見登美彦)の舞台になっていて第二章に出てきます。気になる女性をおっかけて古書まつりに、主人公が出会うのが古本市の神さん、姿は小学校年なんですが、めちゃくちゃ本に詳しいいやなガキです。この古書市の奥底で変な古書を取りあうゲーム(暑い中、火鍋を食べる)が行われており、ひょんなことから主人公も参戦します。そんなゲームをしなくても、今日は湿気も多く、めちゃくちゃ暑かったです。

古本屋の三味線

三味線
三味線

公園を散歩していると三味線の音色が。誰かが練習しているようです。

学生時代、丸太町通りにあった古本屋に入ると、店番のオバサンが三味線を奏でていました。
「いいな~あ。本に囲まれて優雅な生活だな~あ。古本屋さんになろうかな~あ」

と考えて色々と調べると、とてもそんな簡単なものではありませんでした。志多三郎氏の「街の古本屋入門」という名著があり、古本屋経営についていろいろと書かれていますが古本屋は仕入れが命。

オバサンが三味線を弾きながら店番をしている最中、きっと店主は仕入れに駆けずり回っていたはずです。というわけで古本屋さんになる夢はあえなく潰え、システムエンジニアになることになります(笑)。

反町茂雄氏の人と仕事

「7日間 book cover challenge」2日目は出版界の三茂雄の一人、反町茂雄です。他の二人は岡茂雄(岡書院、梓書房の創立者)と岩波茂雄(岩波書店の創立者)です。

反町茂雄氏の人と仕事
反町茂雄氏の人と仕事

●反町茂雄って誰?
弘文荘という古典籍専門の目録による通信販売を行っていた古本屋がありました。研究者などが、ずいぶんお世話になった古本屋です。昭和の初めに東大を出て、神田に今もある一誠堂で住み込みで小僧になって、この業界に入り、独立して弘文荘を作ったのが反町茂雄です。作成していた目録もただの目録ではなく、詳細に内容をチェックして調べたもので資料性の高いものでした。国宝や重要美術品になった本を数多く扱っていました。

ときたま古書市などに目録が出ますが高い値段がついています。私も5冊ほど集めましたが、あまり市場には出まわりません。谷沢永一氏も反町氏に頼んで研究用にこの目録を送ってもらっていました。

●入手が大変だった
反町茂雄が亡くなった時に追悼の意味をこめて文車の会(反町氏が作った古本屋の勉強会)が作成したのが「反町茂雄氏の人と仕事」です。脇村義太郎、寿岳文章、谷沢永一、紀田順一郎...錚々たる執筆者です。探していたんですが非売品で流通量が少ないこともあり古書目録にも載らず、なかなか見つかりません。

あきらめかけていたら大阪駅前ビルにある浪速書林の主人の後ろの棚にあるではありませんか。主人に言ってとってもらったら売価が書いてない。これいくらですか?と聞くと、奥さんに聞きにいったようで、今、奥さんが読んでいる本で売り物ではないと言われました。

これで振出に戻りました。でも待て待て相手は古本屋だ、きっと読んだら次は売り出すはずだ、ということで網をはることにしました。案の上、日本古書通信(昭和の初めからある古本屋、研究者、本好きのための月刊誌)の目録に浪速書林の名前が、目録を見ていくと本の名前がありました。やりましたね!さっそく葉書で注文です。ようやく1万円で手にいれた一冊です。

重量3kgの戦国全史がある神保町、恐るべし

神保町
神保町

石神井城をめぐった後、RedBall(AllAbout)に参加する前に時間があったので迷わず神保町へ。東京で時間があったら、やっぱり神保町でしょう(笑)。 

いつも地方出版を扱っていた書肆アクセスをのぞいていたのですが、閉店したのは本当に残念です。かわりにアットワンダーなどの新しい古本屋が誕生していました。道路の壁一面が古本といえば矢口書店が有名ですが、このアットワンダーでも脇に入った道路の壁一面に古本を並べていて、外国人が思わず写真を撮っていました。 

神田古書センターに出向くと地下ホールで古書市をやっていました。もっとも来店しているのはオッサンばっかりです。恵比寿へ出てRedBallに参加するので、荷物になるような本は買わないでおこうと誓っていたんですが、「クロニック戦国全史」を発見。定価が14,369円で800ページにわたって戦国時代を網羅した一冊です。でかいし重量が3kgと猫なみです。”いくらかな”と見返しを見ると800円!! 

結局、買ってしまい重い本を持ったまま恵比寿へ出てRed Ballに参加。大阪まで持ち帰りました。重かった! 

天牛堺書店 閉店

天牛堺書店、倒産してしまったんですね。先日、高石へ行った時に久しぶりに寄ってきたんですが
天牛堺書店は堺を中心に大阪南部に12店舗を展開しており新刊書店だけでなく古本も扱っています。特に堺筋本町のお店は、古本をたくさん扱っていて重宝しました。あと中百舌鳥駅の構内にもあって、ここは乗り換え時に寄れて便利でしたね。
神戸の海文堂書店も、大和八木駅構内にあった若草書店も閉店してしまいましたし、街から本屋が消えるのは寂しいですね。

下鴨納涼古本まつり

下鴨納涼古本まつり
下鴨納涼古本まつりには40軒近くの古本屋さんが出品しており、一角に絵本コーナーがあります。ここには古書市の神様に回収された「ラ・タ・タ・タム」の絵本があります。
あるはずなんですがねえ。(笑)なんとか絵本を見つけて手を出し、黒髪の乙女と手を触れあわねば!
ご存知、森見登美彦の小説「夜は短し歩けよ乙女」の一節です。しばらく絵本を探しても見つからないので本来の目的である城郭関係の古本探しです。探していると目的とは関係のない津の昔の本などを見つけてしまうので困ったものです。ツン読が増えるだけです。でも本は見つけた時に買わねば二度と出会えません。
下鴨納涼古本まつりは京都古書研究会が主催する古本市で、なんせ古代からある糺ノ森で古書市が行われます。学生やら外国人など京都らしいお客さんが多く緑に囲まれて一風変わった古書市です。

古書市(四天王寺)

古書市
四天王寺の古書市に出かけてきました。明日、5月3日まで開催しています。
寺社仏閣での古書市は解放感があっていいですねえ。大阪では大阪天満宮で行われる”天神さんの古本まつり”も有名です。京都では森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」の舞台ともなった糺の森の古書市(下鴨納涼古本まつり)と百万遍にある智恩寺で行われる「秋の古本まつり」です。
智恩寺の古本市は私が学生時代には始まっていたので40年近くの歴史になります。当時は誰もが参加できるオークションがあり、落札すると寺の鐘がゴーンと鳴らされました。(笑)
古書市では山城関係の本をあさったのですが、あまりなかったですね。その代わり「中村屋のボース」という本を掘りだしてきました。新宿中村屋のカレーはインド独立運動と関係が深いことで有名ですが、カレーの味がますます味わい深くなる一冊です。