■スクリーンセーバで画面の焼きつきを防ぐ
昔、画面がブラウン管だった時代、同じ画面をずっと表示していると焼きつきが起き、画面の跡が残ってしまいました。防止するために登場したのがスクリーンセーバで、焼きつきが起きないよう画面を常時動かしました。
有名なのがアフターダーク。アフターダークと言っても村上春樹の小説タイトルではありません。バークレー・システムズ社から発売されたスクリーンセーバ。
1990年代初頭、マッキントッシュ用のスクリーンセーバと言えば花火のようなシンプルなものが中心でしたが、そこに登場したのがアフターダークです。アフターダークにはいくつかのスクリーンセーバが入っていましたが、その中の一つが羽の生えたトースタ(フライング・トースタ)。
■羽の生えたトースタが画面の中を飛ぶ
コンピュータを使わずにしばらく放置しておくとスクリーンセーバが起動され、やがてトースタと焼けたパンがマックの画面いっぱいに飛びはじめます。なかなかシュールな画面でした。このシュールさが話題となりアフターダークはよく売れ、後にウィンドウズ版も登場します。アフターダークはモジュールと呼ばれるファイルを入れ替えることでスクリーンセーバを切り替えることができました。
中には猫のボリスが蝶々を追い掛けたり、闇夜に夜行性の動物の目が次々と画面に浮かぶスクリーンセーバがありました。画面からは狼の遠吠えや虫の音が聞こえ、深夜、残業している時にスクリーンセーバが動くとまるでジャングルで仕事をしているような印象でした。その後、ジョーク的なモジュールが次々と開発され、中には羽の生えたトイレや懐かしいみかん星人もありました。
現在は液晶モニターが中心となり、スクリーンセーバの用途も様変わり。インテリア、癒しといった用途で使われています。
この懐かしいフラィング・トースターの復刻版が登場しました。
http://www.masswerk.at/flyer/flyer.html