新幹線・新神戸駅のすぐ裏、というか駅から5メートルぐらいの所に布引の滝を行くハイキングコースがあります。こっちへ向かわずに左手に山を登るコースがあり、これを登ると滝山城へ向かうコース。坂を登りはじめると、すぐ下に新神戸駅が見えます。
滝山城が登場するのは、鎌倉幕府滅亡となる建武の親政の頃。また戦国時代は三好長慶の拠点となりました。三好長慶の死後は三好三人衆と松永久秀の間が険悪となり、松永久秀方の滝山城を攻めて落城させました。荒木村重の謀反の時は神戸の花隈城を攻める織田川の拠点になったようで、城主もめまぐるしく変わっていたようです。
大都会・神戸のすぐ裏に30以上の曲輪群、堀切、土塁など戦国時代の遺構が残っているのは奇跡ですね。坂を登りはじめてすぐの所にも郭跡があり、なかなか楽しめます。すぐ上を神戸布引ロープウェイのゴンドラがすぎていきますが、まさか下に戦国時代の城が拡がっているとは知らないでしょう。
250mほど山道をえっちら登りますが、この山道が昔の大手道になっています。戦国時代の大手道なので幅は1メートルもなく、ふつうの山道となんら変わりません。ハイキングコースになっていますので何名かのハイカーと会いましたが、城だけを目的に登っている酔狂な人物はいませんでした(笑)
本丸近くの堀切などの写真を撮っていると「何、しているんですか?」とハイカーから声をかけられました。単なる窪みを一生懸命、写真を撮っているヘンなおっさんと思われたようですねえ(笑)