天花寺城 三重の山城

tengeiji201210.jpg近鉄中川駅から大阪に向けて出発すると川を渡った左側にこんもりとした森が見えてきます。この森は丘になっていて、ここが天花寺城跡。こんな所に山城があるって、全然知らなかったのですが、今、発売されている「三重の山城ベスト50を歩く」に出ていました。 

現在でも名古屋、伊勢、大阪の分岐点になっている交通の要所ですので平安時代には既に城が作られていました。南北朝時代から伊勢国司であった北畠家が支配し、足利幕府の戦いでも天花寺城の名前が出てきます。 

地名の由来となった天華寺が城のすぐそばにあり、天平時代に作られた伽藍がありましたが、織田信長の伊勢侵攻で焼けてしまいました。現在、天華寺は丘の上に移転しています。 

道路の右手に見えているところが主郭のあるところで、藪の中に入ると堀切もしっかり残っていました。ずっと奥に進むと虎口もあり、なかなか見応えがあります。虎口というのは城の入口で、防御の要になるところです。と言っても藪の中にある単なる土の山なんですが(笑)写真を撮りましたが、単なる藪としか見えません。やっぱり現地で見るに限ります。 

現在、道路になっているところも郭があったのですが、すっかり破壊されてしまいました。丘上からの眺めはよく、久居や伊勢湾がよく見えます。反対側は山が連なり、北畠の本拠地である多気につながりますので織田信長との戦いでは最前線になりました。 

四天王寺の古書市で古地図をゲット

kohon201210.jpg四天王寺秋の大古本祭りへ。 

境内に入るとちょうどゴーンと鐘が鳴っていました。北の引導鐘と言うそうで、お堂の鐘の音は遠く極楽までも響くと言われています。お寺の古書市ならではですね。 

四天王寺・西大門の転法輪を回して古書市へ。ここは能「弱法師」の舞台になっているところです。京都・知恩寺の古書市に比べると規模は小さいのですが、いろいろな専門分野の古書店が揃っています。いくつかのお店をまわって古地図をいろいろ買ってきました。その中に吹上に名古屋刑務所があった時代の古地図がありました。 

今、マネージャーで行っている名古屋市新事業支援センターはこの名古屋刑務所跡にあります。当然、100メートル道路もありません。よく見ると吹上に電車が走っていて尾張電気鉄道とあります。ネットで調べると元々は愛知馬車鉄道だったそうで、後に尾張電気鉄道に社名を変更。千種から八事を結ぶ路面電車だったようです。後に新三河鉄道となり昭和12年に解散してしまいました。へ~え、こんな電車が走っていたんですね。 

名鉄瀬戸線(瀬戸電気鉄道)も現在の栄ではなく、名古屋城のお堀を走っていました。 

なんでも相談会(松阪商工会議所)

松阪商工会議所
松阪商工会議所で「なんでも相談会」。
年1回開催しています。相談会前の主催者挨拶を聞いていたら今回で25回目、よく続いています。松阪商工会議所の1階ホールに弁護士、行政書士、税理士、不動産鑑定士など様々な専門家が集まって、事業者はワンストップで相談ができます。毎年、出席していますが今年も新規開業・経営相談を担当していました。
ただ土曜日の関西なので事業者の相談は少なく、一般市民の参加が多いですね。弁護士相談はいつも賑わっています。今日はいつもに比べて全体の相談者が少なく、そら鈴鹿でF1、津と伊勢では祭なので、見に行ったり参加したりしている事業者が多いのでしょう。

断夫山古墳(熱田神宮)

kofun201210.jpg熱田神宮のすぐ近くに熱田公園があり、公園の中には熱田球場があります。公園にはこんもりとした森になっているところがあり、これが東海地域最大の前方後円墳「断夫山古墳」。6世紀初頭に築造されたと言われています。 

先日、行ってみましたが東海地域最大と言いながら全長151メートルほどと、こじんまりした古墳でした。堺の大仙山古墳のように1周2.7kmもあって、1周するだけで息も絶えだえになることはありません。断夫山古墳の外周をまわると、きちんと円や方墳の形が分かり、なかなか見応えがあります。 

古墳に葬られているのは、どうも尾張氏の首長であった尾張連草香(おわりのむらじくさか)のようですね。熱田神宮は尾張氏の本拠地で、宮司は代々、尾張氏が勤めていました。 

壬申の乱の時には桑名まで来た大海人皇子に協力して、大友皇子を倒すのを手伝いしました。と言言うよりも、尾張氏を当てにして吉野を脱出したのが真相のようです。大海人皇子の乳母は尾張の大海氏の娘で、大海氏は尾張氏の同族です。 

昔の熱田神宮と言えば、熱田台地の端にあり、すぐそばが海だったため、断夫山古墳は船から見るよいランドマークになったでしょうね。

三重県情報通信基盤整備協会でセミナー

seminar201210.jpg津駅前にあるホテルグリンパーク津でセミナー。 

主催は社団法人 三重県情報通信基盤整備協会と三重県です。ITにまつわるよもやま話をしてくださいとのリクエストでしたので、標的型メール攻撃などセキュリティの話を中心に、メールマナーなどいろいろな話題を織りまぜてセミナーをしてきました。 

驚いたのはセミナーの冒頭にあった主催者の挨拶。なんと今回が最後のセミナーとのビックリ発表。 

三重県情報通信基盤整備協会はもともとテレビの難視聴地域を解消しようと目的とした団体です。三重県は南北に長く、1,000km以上にもおよぶ海岸線と県土の約65%を占める森林が特色です。1994年度より総務省の補助金を活用し、県内のケーブルテレビ網の整備、充実に着手し、2003年3月末に、全国で初めて県内の全市町村にケーブルテレビが導入されました。別の言葉で言えばブロードバンド普及率が100%になったIT先進県です。 

この三重県情報通信基盤整備協会ですが、三重県の手を離れて民間で運用していたのですが、公益法人改革の影響もあり、解散を決めたそうです。 

冒頭の挨拶で「近々、解散することになりました。この地域情報化セミナーも今回が最後となります。では先生よろしくお願いします。」 

オイオイ、セミナー前にそんなプレッシャーを与えやんといて(笑) 

B言語の後にできたからC言語と名付けられた

リスモン
J-Mottoというグループウェアをクラウドで提供しているサイトがあるのですが、ずっとコラム記事を連載しています。(会員サイトなので外部からは見られません)
コラムの連載が始まったのが2004年2月ですので丸8年以上続いています。最初に依頼があったのが当時、J-Mottoを運用していたUFJ銀行の子会社。しばらくしたら三菱東京UFJ銀行の子会社になってしまい、そのうち与信管理で有名なリスクモンスター株式会社というベンチャー企業に買収されてしまいました。これでコラム記事も終了だなと思っていたら、そのままやってくださいと連絡がきて、延々とやっています(笑)
写真はリンク-モンスター株式会社の入り口にあったリスモン。寝ている怪獣で、リスクを意味するモンスターを暴れさせないように管理するという意味を込めたものだそうです。キャラクターになっています。
さて今月のコラム記事テーマは「B言語の後にできたからC言語と名づけられた」。AllAbout「企業のIT活用」で、最近トリビアの泉シリーズを書いていないので、もっぱらJ-Mottoの経営コラムで書いています。
プログラミング言語には得意不得意があり、例えば”2位じゃだめなんですか”と蓮舫議員に言われたスーパーコンピュータ「京」では科学技術計算が得意なFORTRANというプログラミング言語が使われています。
事務処理が得意なプログラミング言語はCOBOLです。50年以上も前に作られやプログラミング言語ですが、いまだに現役で家電通販最大手のジャパネットたかたの販売管理システムはCOBOLで作られています。
C言語はオールマィティー型言語です。なかにはRuby(ルビー)のように地域おこしに使われているプログラミング言語もあり、なかなか奥が深い世界です。さて原稿をメールで送ったので、今日の仕事は終了!

企業経営から見た不動産【企業診断研究会】

sindan201210.jpg夜、津駅前にあるアスト津・会議室で企業診断研究会。 

三重県中小企業診断協会で隔月で開催している研究会です。本日は不動産鑑定士&中小企業診断士である三輪氏に「企業経営から見た不動産」についてのお話をうかがいました。 

企業が所有・賃貸する不動産をCRE(Corporate Real Estate)と呼び、CRE戦略という不動産の管理、運用を戦略的に行うことが日本でも増えだしているそうです。 

質問タイムにはいろいろなお話を伺えました。例えば不動産鑑定ですが、土地の売買があれば必ず不動産鑑定士の誰かがチェックして、業界としてデータベースにし情報共有しているそうです。このデータベースなどを参考に不動産価値が決まる仕組みになっています。 

また中小企業の社長などによく聞く、あの不動産鑑定士に依頼すると高めに査定してもらえるなどの舞台裏の話が面白かったですね。 

三重県全体では地価が下がっていますが、上がっているところもあり、津駅西側の住宅地が微増、伊勢神宮・内宮のおはらい町は上がっています。また南北問題があり、名古屋に近い桑名、四日市は下げ止まっていますが、南の鳥羽や尾鷲、熊野は下がっています。

近鉄京都線は昔、国鉄奈良線だった

近鉄京都線.jpg
明治から大正になった頃の京都の古地図を買ってきたので、さっきからビール片手に眺めています。
地図をよく見ると京都駅・西側から出ている近鉄線が国鉄になっている!
ずっと線路を追っていくと京阪電気鉄道と丹波市駅近くで交差し、そのまま桃山、六地蔵、宇治経由で奈良へ向かっていました。桃山から宇治にかけては現在のJR奈良線ですね。
今度は東側を見ると山科へ抜けるトンネルではなく現在のR奈良線が東海道線になっています。伏見稲荷から深草を通って奈良へ向かわず、現在の名神高速道路の近くを通って山科へ抜けています。トンネルはなく山間を抜けるルート。
いろいろ調べると、京都駅の東側にある東山は地質が不良だということで先に山科ー大津間の逢坂山トンネルを掘り、京都-山科間は伏見稲荷からぐ
るっとまわる線にした経緯がありました。1921年(大正10年)にようやく東山トンネルができ、現在の東海道線のルートに。京都-稲荷間は奈良線に転用され、稲荷-山科間は廃線となり、後に名神高速道路へ転用されました。
この時に国鉄奈良線だった京都駅 – 伏見駅間が廃止になったので、買い上げたのが近鉄の前身の一つである奈良電気鉄道。丹波橋駅から宇治川を渡って奈良へ向かう現在の線になりました。
国鉄では東海道線だった京都-稲荷から奈良電気鉄道へ売った残りの桃山ー奈良を結ばないといけません。それで現在のような伏見の山裾を通るJR奈良線になりました。伏見へ行くと京阪、近鉄、JRがすぐ近くをほとんど並走して走っていますが、こんな歴史があったんですね。

キャンセルだらけの窓口相談 商い繁盛館

商い繁盛館
大阪南港にあるATC(アジアトレードセンター)の商い繁盛館へ。
ネットショップセミナーと同時に窓口相談を開設していて、時たま担当しております。台風が近づいているので中止かなと事務局へ電話すると、予定通りやりますという返事。はい、そうでうかと雨の中、ATCへ。まだ、そんなにひどい雨ではなかったので助かりました。
ATC、さすがに人は少ないですが、日祝日は毎回コスプレイベントが行われているので、金髪やら緑色やらいろんな髪の毛の女の子が連れ立って歩いておりますね。今日はセーラームーンもおりました。(笑)
事務局に着くと4件相談予約が入っているが、13時からの相談はキャンセルの連絡があったとのこと。では3件やらなくてはとスタンバイ。途中でトイレへ行くついでに外を見ると、嵐になっていました。
こりゃ、相談者も来れないなと思ったら、キャンセルの連絡が2件。1件は電話での相談に変更となりました。スタンバイしている間に台風が過ぎ去り、小ぶりになっていました。たまにはこんな日もありますね。

ルビー(Ruby)のセミナー

seminar201209.jpgルビーと言っても宝石ではありません。プログラム言語の話です。 

ITコーディネータの組織の一つであるITC近畿会でRubyのセミナーがあり、参加してきました。RubyはI日本生まれのプログラム言語で、初期のTwitterはRubyで作られました。他にもクックパッドや食べログなどもそうですね。 

日本生まれのプログラム言語ですが、海外で火がついて日本に逆輸入とよくあるパターンです。開発者の「まつもとひろゆき」氏は島根県松江市在住ですので、松江市&島根県が地域振興をこのRubyでやろうと取り組んでおり、今日はそういった行政の取り組みが紹介されていました。 

島根県と言うと、「あの砂丘のあるところの」、「ゲゲゲのキタロウで有名な」と鳥取県と混同されることが多いそうです。そこで「Rubyなら島根」と言われるように頑張っています。なんせ人口が71万人をきり、大阪府堺市の人口よりも少なくなったので必死です。 

補助金を出して企業誘致しても効果がありません。そこでRubyができる人材を育てようと、中学生からRuby教室を開催。そうそう学習指導要領が変わって、来年から中学の技術ではプログラミングが必須になるんですね。全国の中学校でプログラミングを教えられる先生がいないので頭をかかえて悩んでいるそうです。 

とがったRubyの人材が10人いれば世界で注目されると頑張り、実際に成果が出ています。IT系企業が増え、雇用も売上高も、このご時世の中、右肩上がり。またIT企業を支援するため県や市のシステムをRubyで作ることを奨励しています。これはうまいやり方ですね。