高石まで出かけたので、帰りは南海・高石駅ではなくJR北信太駅を目指します。駅の近くにあるのが信太の森です。といっても住宅街になってしまい葛葉稲荷神社の周辺だけにしか緑は残っていません。信太の森は安倍晴明「葛の葉伝説」の舞台です。京都の晴明神社には、毎日たくさんの参拝客が訪れますが、葛葉稲荷神社には誰もいません(笑)。
■信太の森
安部保名(清明の父)が信太の森で狐を助けたところ、恩返しとして狐が女性となって現れ、やがて結婚し童子丸という子供をもうけます。この童子丸がのちの安部清明です。生まれたのは阿倍野で阪堺電車・東天下茶屋駅近くの熊野街道沿いに安倍晴明神社があり、ここが生誕地といわれています。葛葉稲荷神社よりは参拝客が多いです。
ところが童子丸が7歳のとき、妻の正体が狐であることがばれてしまいます。狐は全ては稲荷大明神の仰せと告白し「恋しくば尋ね来てみよ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」という歌を残して消えます。
■葛葉城
大阪ではきつねうどんを「しのだ」とも言いますが、この信太の森からきています。また、ほとんど知られていませんが葛葉稲荷神社の境内一帯に葛葉城が築かれ土塁の一部が境内に残っています。