ホームレスから上場企業社長へ OKwave

it201303.jpgウィンク愛知で開催された情報化サミット2013に参加してきました。中部IT経営力大賞の表彰式もあわせて行われました。基調講演がOKwave社長の兼元社長でした。名古屋市出身です。 

鳴海小学校、鳴海中学校出身。日本で生まれ育ったので韓国語もしゃべれないのに在日朝鮮人のため、いわれなき差別を受けます。愛知県立大学を卒業し、京都のデザイナーグループ会社に入社。順風満帆にデザイン畑を歩んでいましたが挫折。身一つで東京へ出ましたが家も仕事もなく、ホームレス生活へ転落します。土管の中で寝ながらパソコンひとつでデザインの仕事を受注しホームレス生活は2年続きます。 

誰にも相談できない中から思いついたのが「Q&Aサイト」これがOKwaveになります。今では月に5000万ユーザーが集まるサイトになっています。OKWaveは無料で使えますが、企業向けに売っているのがQ&Aサイトの仕組み。つまりFAQ(よくある質問)ですが、作るのはけっこう大変で、例えば回答がそれでよいのか上司が了承するためにワークフローがいります。 

現在はサポートが重要な時代になっており、例えばデルが経費削減のために大連へコールセンターを移しましたが、日本語が堪能な中国スタッフなので、受け答えは大丈夫ですが微妙なニュアンスが伝わらずソーシャルでたたかれることになります。結局、売上減になってしまいました。しっかりサポートできないと会社として生き残れない時代で、Q&Aサイトが必要とされています。面白い事例で、情報システム部のエンジニアがワードでの罫線の書き方を質問しているケースもあるそうです。情報システム部なのでパソコンでもなんでも得意というのは大いなる誤解ですね(笑) 

兼元社長は「グーグルを超える日」(ソフトバンククリエイティブ)という本を出されていますが、まだまだGoogleがメジャーな時代ではなく最初のタイトルは「Yahoo!を超える日」だったそうです。出版がソフトバンク系だったのでGoogleになったという裏話も披露されていました。