宿坊では6時30分から朝の勤行があります。
自由参加ですが、せっかくですので参加してきました。もっとも宿泊は1名だけですので、かぶりつきです(笑)。夜明け前の暗い本堂に、燈籠がボヮーと浮かび上がり、なかなか幻想的なのはよいのですが、870メートルの山の上ですので、寒いですなあ。
住職は去年、高野山大学を卒業し、今年初めて宿坊で冬を越す若い方で、本当に寒さがきついですなあ。と言っておりました。(笑)毎朝、5時半には起床、同級生の中には冬がつらいので坊主を辞めた人もいるそうです。成福院の住職は世襲ではなく、スカウト制になっているそうです。
成福院では朝食でビデオ鑑賞できます。(笑)なんでも先々代の住職がビデオ好きで16ミリでいろいろ撮影。昭和初期の難波駅や南海線、今はなくなったロープウェイなどが映っていました。鉄道好きにはたまりませんなあ。絶対に南海が買いにくるような貴重な内容。成福院で泊まった人向けのサービスなんだそうです。
この先々代の住職、ビルマで僧の勉強をしていましたが、インパール作戦に参加する兵士なども見ており、悲惨な戦争を体験したことからビルマ戦没者を祭るビルマ塔を高野山に建立しています。それで成福院の隣に立派な塔が建っているんですね。中にはビルマの竪琴もありました。地下は八角の地下道を巡る場所で真暗。罪とけがれが浄められるということで巡ってきました。
六根清浄できたので、さあ飲もうっと!
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高野山へ
俗世間でまみれた体を清めようと高野山に入山。
というわけではなく、高野町商工会でセミナーをするので高野山に登ってきました。関西に住んでいながら高野山に行くのは初めてで、900メートルもの山の上にあんなすごい宗教都市があるんですね。生駒山が標高642m、葛城山が858mですので、葛城山の山頂に町があるようなものです。高野町の人口は4000名弱で、その内、お坊さんが1000名。町にもたくさんお坊さんさんが歩いていました。
南海・極楽橋駅でケーブルに乗り換え、1000メートルの高さにある高野山駅へ着いたら一面の銀世界。昨日までは大丈夫だったのですが朝から一気に積もったそうです。道路は凍結していますが平気で路線バスが走っています。すごいなあ!
やっとこさ奥ノ院入口近くにある商工会に到着しましたが道路は完全に凍結状態。
「こんな雪の日にセミナーして集まるんですかねえ。私なら、絶対に行きませんけど。」
「いやあ、皆さん慣れているから大丈夫ですよ。」と商工会・経営指導員のお言葉。
5名ぐらいしか来ないんじゃないのと思ったら、経営指導員の言った通り集まりだし、用意した席で足りず奥から椅子を出して、最終的には40名近くの満席状態。聞けば車は四駆で4輪ともスタッドレスタイヤが地元では当たり前で、凍結した道路は普通なんだそうです。(笑)すごいなあ!
セミナーが終わったのが夜の21時でしたので、さすがに東大阪へは帰りつけません。高野町にホテルはなく泊まるのは宿坊です。成福院にお世話になっています。摩尼寶塔というビルマの戦没者を供養する大きな塔があります。宿坊といっても中は旅館のような個室になっていて快適です。もちろん本堂もあり中はお寺。
世話をしていただけるお坊さんに聞いたら、泊まっているのは私だけ。(笑)春から秋にかけてはすごい観光客ですが、さすがに冬の高野山を訪れる人は少ないそうです。まして雪の積もった高野山へ来るような酔狂な観光客はいないそうです。そら、そうでしょう。
宿坊に大浴場があるんですが、一人で入っておりました。あ~あ、極楽、極楽!