五道の辻

tsu201105.jpg古い街道沿いにはわりと五道の辻があります。

住んでいる東大阪の箱殿にも五道の辻があり、暗越奈良街道(大阪から暗峠を越えて奈良へ行く道)と東高野街道(男山から生駒、葛城山沿いに高野山
へ行く道)が交差しています。ここにもう一本、小さな道があり五道の辻になっています。辻には道標と地蔵堂が立っていて、その古さを伝えています。

実家近くにも五道の辻があり、津の幹線道路である国道23号線と海岸へ向かう広い道の交差から斜めに小さな道が出ています。私が子供の時からあっ
て、なんで広い道があるのに、こんな斜めの道があるんだろうと不思議に思っていたのですが、江戸時代の津の古地図を見て疑問は氷解。

この小さな道は当時の伊勢街道だったんですね。戦国時代以前は海岸近くを伊勢街道が通っていましたが、藤堂高虎が津城を整備して城下町を作り、伊
勢街道が城下町を通るように変更しました。これが現在の国道23号線で、城下町を過ぎ五道の辻になっているところから海岸沿いの伊勢街道へ斜めになってつ
ながっていたんですね。古地図には広い道はなく、この小さな道が当時のメインストリートでした。

正面の家の右側に小さな斜めの道があり、これが伊勢街道

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