中小企業診断士制度のアンケート

ankete201212.jpgLECから封書が送られてきたので、新しいパンフレットかなと開けたら、中に入っていたのは「平成24年度 中小企業診断士制度に関する実態調査」というアンケート調査。 

中小企業庁の委託を受けてLECがアンケートを行いますという案内文も入っていました。アンケートですのでチェック項目が多いのですが、なかには、うまくいった支援事例やうまくいかなかった支援事例を書けという記述式もあって、回答するのはけっこう大変。 

■背景にあるのが中小企業診断士の専門性強化 
中小企業庁の入札情報を見ると9月下旬に入札説明会が行われ、10月中旬に委託事業者を決定したようで、これをLECが落札したんですね。 

入札の要件もネットに出ていて、「中小企業500社以上(有効回答250社を想定)及び中小企業診断士300名以上(有効回答150名を想定)に対してアンケート調査を行う。調査対象の中小企業は、業種、事業規模、従業員数、地域のバランスを考慮すること。」とありました。 

また「上記アンケート調査の結果を踏まえ、中小企業及び中小企業診断士に対して30件程度のヒアリングを行う。」とあり、それで最後にヒアリングさせてもらってもいいですかというアンケート項目があったんですね。 

ちょっと時間がかかるアンケートですので中小企業診断士150名以上の有効回答を集めるのが大変。LECの講師なら協力するだろうと私のところへ送ってきたんですかね(笑)。アンケートの内容は中小企業支援の項目ばかりですので、個人事業か法人化している中小企業診断士を選んで送っているのでしょう。他の士業とのコンサルティングファームのような形態を問う設問もありました。 

このアンケートの背景にあるのが、”ちいさな企業”未来会議の検討項目。いろいろあるのですが項目の中に「中小企業診断士の専門性強化」や「中小企業診断士の専門分野を明示し、選択しやすい制度にする」というのがあり、そのためのアンケートでしょう。 

■株式会社を作る時の登録免許税・印紙税、事業所税がなくなる!? 
中小企業庁の入札情報を見ていると10月ぐらいから、他にもいろいろと中小企業の実態調査に関わる委託事業がありました。テーマは事業承継、経営課題、個人保証制度など。 

起業環境に関する調査もあり、おそらく”ちいさな企業”未来会議で、資本金2000万円未満の株式会社の設立時の登録免許税、印紙税の免除を考えていますので、その理由づけに使うのでしょう。現行では株式会社を作る時に登録免許税(15万円)+印紙税(4万円)+認証費用(5万円)の計24万円かかりますが、5万円で法人を作れることになります。 

ネットで調べると「平成25年度税制改正に関する経済産業省要望」があり、中にに登録免許税、印紙税免除の要望が入っていました。 

■事業所税もなくなる!? 
他にも要望を見ていると人口30万人以上の市において課税されている事業所税の見直しが入っていました。(県税の事業税ではありません)市町村合併などで人口が30万人以上になると、急に税金が増えることになり企業にとってはたまりません。 

合併後、5年間は課税猶予期間がありますが、楠町と合併して人口30万人以上となった四日市市はこの期間が切れ去年から課税が始まっています。市町村合併によって新たに事業所税がかかることを知らなかった企業からは当然、「なんで楠町と合併したんだ、元へ戻せ」などという声が出てきます。私も四日市市内のいろんな事業者から聞きました。 

そんな声が多いため、四日市市では条例を決め、全国で初めて事業所税を5年間段階的に減免しています。こんなことをせずとも、抜本的に見直すべきでしょうね。 

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