上之宮遺跡

上之宮遺跡

聖徳太子による最初の国立劇場である土舞台から山を降り、少し歩いた住宅街のど真ん中にあるのが上之宮遺跡。とっても分かりにくいところにあります。 

発掘によって周囲100m四方の敷地内に大型建物、花園、園地遺構があることが判明しました。近くを川が流れており川が削った河岸段丘の上にあります。今は住宅地の中に園地遺構が復元され、小さな公園として整備されています。 

聖徳太子を最近の教科書では厩戸皇子と呼ぶそうですが、別名で上宮王(かみつみやおう)とも呼ばれています。上之宮という地名から、聖徳太子が斑鳩宮に移るまで過ごした宮殿、上宮(かみつみや)が上之宮遺跡跡ではないかとも言われています。またこのあたりは豪族・阿倍(安倍)氏の本貫でもあるので阿倍氏関係の居館の可能性もあります。阿倍氏は阿倍比羅夫などを輩出し、平安時代には安倍晴明へとつながります。飛鳥時代から続く安倍文殊院もあります。 

近年、もう少し西へ行った東池尻・池之内遺跡で池の堤跡が見つかり、これが磐余池ではないかと言われています。磐余池の近くには用明天皇の磐余池辺雙槻宮があり、上宮はその南隣にあったとされているので、上ノ宮遺跡は阿倍氏関係ですかねえ。 

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