楢原城・中城をどんどん進んでいくと別の尾根に奥城があります。もともと別の城だったのを中城を造って前城とつなげ一体運用する山城に変えたようです。結果的に高天神城のような一城別郭方式になりました。奥城は楢原城の中で一番高い標高380mを主郭とした城で、葛城山へと続く西尾根に数条の堀切を設けて遮断しています。
縄張図を見ても入口がよく分からないので尾根沿いを登っていくと、やがて崖のような状況に。ゆるい崖なんで、なんとか直登して、ようやく郭にたどりつきます。いくつも続く郭の高低差が10メートルほどある造りになっています。道が分からないので、今度も切岸を登ることに、疲れる山城です。郭が連なっていますが中城のような技巧的なものは少なく、やはり設計思想が違う別の城だったようです。
楢原城は前城、中城、奥城とそれぞれ違った縄張りを楽しめる山城になっています。