せっかく奈良町へ行ったので元興寺へ寄ってきました。奈良時代は大伽藍で今の奈良町はほとんど元興寺境内でした。観光客で人気の奈良町もほとんど人がおらず旅するなら今ですね。ちょうど境内では地蔵会万灯供養の準備が行われていました。
日本に仏教が伝来し、蘇我馬子が最初に作ったのが法興寺(飛鳥寺)です。「なんと見事な平城京」で覚えた710年に平城京遷都が行われ、この法興寺が奈良に移転して元興寺になります。ですので元興寺の屋根瓦の一部には飛鳥時代の瓦が残っています。元興寺は平安時代以降、衰退していきますが庶民の寺として復活していきます。
元興寺は古くから鬼で有名で鬼のことをガゴゼと呼ぶのは元興寺に由来しています。昔々、元興寺の鐘楼に鬼が出て、随分こわがらせました。尾張から童子が入寺し、大力で鬼を退治したという話があります。この童子が尾張に帰って作ったのが金山駅近くにある尾張元興寺です。