河内廃寺

河内廃寺
河内廃寺

近鉄枚岡駅と瓢箪山駅のちょうど中間あたりに河内寺跡があります。史跡公園として2017年に整備されましたが、既に雑草でぼうぼうになっています。

河内寺は約1350年前の飛鳥時代後期に造られた古代寺院。中門、塔、金堂、講堂が南北に並ぶ四天王寺式伽藍配置になっていました。北西側に隣接して河内郡衙(ぐんが)があったようです。郡衙とは律令制度時代、郡の官人(郡司)が政務を執った役所です。701 (大宝1) 年の大宝令によって郡となりましたが、それまでは評 (こおり)でした。

■河内氏
河内廃寺を建立したのは河内氏で河内郡をおさめていました。渡来系氏族で伽耶(かや)出身のようです。昔の日本史では任那って習いましたね。白村江で日本が大敗した後、遣唐大使として唐へ派遣されたのが河内直鯨(かわちのあたいくじら)です。その功績から直(あたい)から連(むらじ)となります。本来は百済系のはずが新羅と組んだりして百済の聖明王から叱責を受けたりしています。なかなかの人物だったようです。

大きな伽藍だった河内寺は鎌倉時代に土石流に巻き込まれて廃寺になったことが発掘調査で分かっています。サンロード瓢箪山商店街から5分ほど登ったところにありますが、迷路のような所にあるのでたどりつくのは大変です。

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