甲賀にある新宮城です。新宮城は、きちんと整備されていて山城には珍しく看板まであります。6つの郭から構成されていて、郭の途中に枡形虎口になっている入口があり、かなり技巧的です。たぶん最初は主郭しかなかったのが、必要にせまられて副郭を連ねていったのでしょう。主郭の裏側には堀と土橋がありました。
甲賀は伊賀と同様に中心になるような領主はおらず、一族が同名中惣を構成して、それぞれ城をもっていました。ポリスの連合国家のようなものですね。近江守護であった六角氏が足利将軍から攻められた時に甲賀は六角氏につき、織田信長の上洛時も六角氏に味方しましたので軍事的緊張が高まり、新宮城を改修していったのでしょう。