
浜松城は三方原台地の東縁にあたる段丘を利用した平山城で、浜松駅から少し登ったところにあります浜松城の二の丸から少し離れた南側を守るために出丸がありました。現在は浜松市中央図書館になっていて、階段脇に、出城跡の石碑が建っています。見上げるとけっこうな高低差があります。この出丸は家康の伝記「武徳編年集成」に書かれている鳥居曲輪とみられています。鳥居とは鳥居元忠のことで家康が浜松城に在城した時に曲輪に屋敷をかまえ守備していたようです。
鳥居元忠は超有名人で、家康が大坂から会津征伐に向かう途中、伏見城の守備をまかせた鳥居元忠と酒を酌み交わすシーンは必ず映画やドラマで出てきます。「どうする家康」では音尾琢真さんが鳥居元忠を演じていて、武田の間者だった千代ともども伏見城落城で散っていくシーンが描かれていました。