香川元太郎氏という城郭イラストを書いているイラストレータがいます。雑誌「歴史群像」に「戦国の城」シリーズを書いていて、昔、小谷城の月所丸が載っていました。これがなかなか鄙びた絵で、尾根筋を二重堀切で断ち切った監視所が、なんとも儚げでした。
ということで小谷城に登ったなら月所丸まで行かなければ!
ハイキング客のほとんどは本丸でリターンして帰ります。小谷城の大堀切を超えて京極丸、小丸、山王丸まで足をのばすのは、歴史好きですね。さらに山王丸から崖道を降りて、一番北側にある月所丸まで巡る人間はまずいません。山王丸のまだ向こうに六坊があり、この六坊からは崖沿いの細い山道しかありません。
城を防御するための道なので仕方ないですね。人が行き違いするのが、けっこう難しい道で、この山道を進んでいくと一番北側にある尾根筋を守る月所丸にたどり着きます。写真では分かりにくいですが、尾根道を見事な二重堀切で切っています。