
伊保からずっと北に歩いていくと宝殿山があり、古代から現代まで竜山石の切り出しが行われています。坂を登るととっても眺めがよい生石神社があり、ご神体になっているのが石の宝殿です。でっかい石の塊で、なんと幅や高さが7mちかくあります。ほんまにでっかい直方体の石です。ぐるっと一周できます。
おそらく古墳の石棺にするために切り出された巨石で、どういうわけか運ばれずにそのまま残り、生石神社のご神体になっています。石棺以外にも諸説あり、いまだに謎です。この大石は播磨国風土記に登場していますので飛鳥時代頃には存在していたようです。近くを川が流れているので船運で伊保まで運んで、伊保港から出す予定だったのでしょう。
高槻にある継体天皇陵(今城塚古墳)では3つの石棺が見つかり、一つは石の宝殿がある竜山石が使われています。遠くは阿蘇から馬門石が使われています。飛鳥にある益田の岩船も石の宝殿と同じぐらいの巨石ですので、まあ石棺でしょう。石の宝殿は名所となり江戸時代には参勤交代の途中で大名が参拝していました。