津の中心市街地にあるのが大門商店街。日本三大観音のひとつと言われている津観音の門前にある商店街で、昔の伊勢街道が通っています。仁王門の前なので大門商店街といいます。関ケ原の戦いの前哨戦である安濃津の戦いでは、こごが激戦の地となりました。
先日から大門商店街を覆っていたアーケードの撤去作業がはじまっています。私が子供の時は映画館もあって賑わった大門商店街ですが、多くの商店街と同様に空き店舗が増えています。
ほとんどの商店街は高度化資金問題というものがあります。商店街では振興組合を作っていてアーケードなど皆が共通で使う施設などを整備しています。当然、タダでは作れませんので、どこからか借りてきなければなりません。これが高度化資金という低利融資です。
■高度化資金の返済が大変
融資なので借りたら返さないといけません。右肩上がりの時代は問題なかったのですが、商店街への集客が減ってくると中には商売をやめ別に売ってしまう事業者や、場合によっては夜逃げもあります。
30社で振興組合を組織していても10社減ると、借金返済を残った20社で払わざるをえません。新しく店舗を買った事業者に請求できればよいのですが、売る方は早く売りたいので高度化資金の話はしていません。買った側はそんな話は聞いていないになります。また、全国チェーンの居酒屋などが買うと店長で決裁できず本部に連絡しても、のらりくらりで支払わないところがあります。地元出身の店長は板挟みで苦労することになります。
アーケードの撤去を眺めながら、そんなことを思っておりました。