謹慎と閉門

大阪の緊急事態宣言がようやく解除。まだまだ休業しているお店が多いのですが人出は増えてきました。朝の地下鉄・中央線は、まだすいていて座席も空いています。昔、地下鉄が生駒駅どまりだった時代は、けっこうすいていたのですが、そんな感覚ですね。今は学研奈良登美ヶ丘駅まで延長されています。

閉門
閉門

■謹慎
大阪はようやく謹慎が解けました。謹慎というのは、もともと刑罰の言葉で一定期間外出を禁止されることをいいます。それが転じて活動を休止することも言うようになりました。徳川慶喜が大坂で敵前逃亡して江戸に戻ってきた時、上野の寛永寺に入りましたが、これも謹慎です。緊急事態宣言はお願いでしたので江戸時代の謹慎みたいなものですね。

■遠慮
他には遠慮があります。関西では「遠慮の塊」という言葉がありますが、本当の遠慮は自宅に籠ることですが、夜中に出歩くぐらいは目をつむってもらったようです。また他人が訪れるのはOKでした。もう一つ厳しくなると逼塞(ひっそく)になると他人が訪れるのもダメになります。吉田松陰は脱藩によって命じられたのが逼塞です。

閉門は門扉や窓を閉めて、昼夜ともに出入りを許さない状態ですので、こうなるとロックアウトですねえ。

ベニスに死す

疫病バトン 第七回(最終回)は「ベニスに死す」です。

【疫病バトン・ルール】
●疫病をテーマに7日間投稿する
●友達にバトンをお願いしたらダメ。友達をきっとなくします(笑)

ベニス
ベニス

トーマス・マンの「ベニスに死す」をルキノ・ヴィスコンティが1971年に映画化しました。テーマ曲にグスタフ・マーラーの交響曲第5番・第4楽章アダージェットが使われ、とっても印象的。舞台は疫病が流行しているベニス。主人公も最後は疫病で命を落とします。

■リド海岸へ
大昔の学生は小田実の「何でも見てやろう」や五木寛之の「青年は荒野をめざす」に感化され、バックパックに荷物を詰め込んだ放浪旅行が流行っていました。持参するのは「地球の歩き方」。ヨーロッパを目指すなら赤い表紙が印象的なトーマスクックの時刻表です。ということで航空券だけ予約してバックパックを持ってヨーロッパへ出かけました。

目的の一つがベニスのリド海岸、そう「ベニスに死す」の舞台です。夜行列車でベニスに入り現地で知り合った日本人学生と水中バスでリド海岸へ向かいました。リド海岸といっても単なる海水浴場、他のメンバーは映画を見ておらず感激しているのは私一人だけ(笑)。皆、大学四回生だったのでアドリア海を見ながら「日本へ帰ったら就職だなあ」としゃべっていたのを思い出しました。

論語と算盤

ツンドクを整理中。来年の大河ドラマ「青天を衝け」主人公である渋沢栄一の講演録をまとめたものです。

論語と算盤
論語と算盤

資本主義は算盤(ソロバン)が大切ですが、利益を増やしたい、金持ちになりたいという欲望だけですとバブル経済をみても分かるように暴走し、大きな惨事を引き起こしがちです。そこで暴走を歯止めする手段として論語を取り入れ、自分を律する大切さを説いています。

現在では算盤はITですが効率化などで暴走しないように、無駄なことにも配慮する姿勢が大切ですねえ。やはり何の生産性もない山城登りが大切ですなあ(笑)。

資本主義の父という側面だけでなく、東京市養育院を設立するなど人格者だった渋沢栄一ですが、女性に関してはだらしなく子供は30人以上もいたようです。渋沢自身も「婦人関係以外は一生を顧みて天地に恥じない」と自覚していました。

わたくしが旅から学んだこと

ツンドクの整理中。今回は「わたくしが旅から学んだこと」 (小学館文庫) です。

わたくしが旅から学んだこと
わたくしが旅から学んだこと

日曜日の朝、よく見ていたのが「兼高かおる世界の旅」。芥川隆行との掛け合いが面白かったですね。まだまだ海外旅行が高根の花だった時代、当時の若者は小田実の「何でも見てやろう」、五木寛之の「青年は荒野をめざす」に影響されていました。トーマスクックが破綻する時代がくるとは思ってなかったですね。

映画「80日間世界一周」のむこうをはって行ったのが「80時間世界一周」。東京-マニラーバンコク-カラチ-ローマ-チューリヒ-デュセルドルフ-コペンハーゲン-アンカレッジ-東京と巡るコースで1958年に兼高かおるさんが73時間9分35秒で世界最速記録を作ります。この記録は今も破られていません。なぜならプラペラ機の記録だからなんだそうで(笑)。

ラテン語の続き

私のことを山城好きや単なる酒飲みと誤解している人が多いのですが、それは世を忍ぶ仮の姿です。

レシピもラテン語
レシピもラテン語

ということでラテン語の続き

■etc(エトセラレ)
元はet ceteraというラテン語で、英語では「etc.」という略語で使われます。etの意味は「and」でeteraは「その他については」です。日本語に訳すと、「とその他」になります。

■レシピもラテン語
クックパッドなどで有名なレシピという言葉も元は”受け取る”という意味のラテン語です。やがてお医者さんが薬剤師に渡す処方箋の意味で使われるようになり、17世紀頃から料理用語として使われ、レシピといえば料理の手順書をさすようになりました。

■パトロンとクライアント
パトロンとクライアントもラテン語が語源です。古代ローマでは貴族(パトローネス)と保護を受ける平民(クリエンテス)という関係がありました。クリエンテスが保護をうける見返りとして兵役の義務などパトローネスとは親子のような関係がありました。このパトローネスとクリエンテスがパトロンとクライアントという言葉になっています。クライアント・サーバシステムですねえ。

■スクリプト
原稿や芝居の台本をスクリプトと呼びますがラテン語で「書かれたもの」を意味します。IT用語でスクリプトというとインタープリタを前提した簡単なプログラムソースを指します。有名なのがJavaScriptです。

氏名って何?

楠木正成
楠木正成

ツンドクを解消しようと「教科書が教えない楠木正成」(産経新聞出版)を読んでいると、河内の悪党と言われた楠木正成の先祖は駿河国入江荘楠木村に被官として入っていた説があるそうです。楠木は名田(みょうでん)からとっていたんですね。(名田については後半で)

そうそう書類に「氏名」を書く時に不思議に思う時はありませんか。

■氏って何?
「氏名」の氏(うじ)は先祖が同じ親族集団で地名からとった蘇我氏や葛城氏、職名からとった物部氏、鏡作氏などがあります。やがて源平藤橘へと集約されます。秀吉が関白となる時は藤原秀吉となりますが、これですと天下人でありながら氏の長者には頭が上がりません。そこで新しい氏である豊臣を作り、豊臣秀吉となります。こんなことをやったのは秀吉だけですね。ちなみに家康は源家康と名乗っていました。また天皇陛下には氏がありません。

■名って何?
足利尊氏の「足利」、新田義貞の「新田」は名田(武士が支配した土地)からとった名前です。足利尊氏は公文書には「源尊氏」と書きますが、皆が「源」になりまぎらわしいので住んでいるところで区別するようになりました。上野国の新田にいたので新田義貞となります。

例えば氏に対して下記のような名があります。

【源】
足利、吉良、今川、畠山、細川、新田、武田、佐竹、土井

【平】
北条、金沢、三浦、岡崎、千葉、東、梶原、臼井、石川

【藤原】
佐野、佐藤、近藤、加藤、伊藤、後藤、斎藤、本多、大藤

【橘】
楠木、渋江

水素自動車

水素自動車
水素自動車

昨日は和歌山でお仕事。

駅まで県の公用車で迎えにきてもらいましたが、これが何と水素自動車。初めて乗りました。1回当たりの航続距離は700キロと言われていますが、目安は500キロぐらいだそうです。

和歌山県に水素ステーションは和歌山市しかないそうで串本までの往復は大丈夫ですが、新宮となると微妙だそうです。水素がなくなっても補充するところがありません。

それよりも車体に「wakayama」と書かれており、これだと悪いことはできませんなあ。

自転車1台で変わる未来。カンボジアの子供たちに通学用自転車を!

カンボジアの子供たちに通学用自転車を
カンボジアの子供たちに通学用自転車を

知り合いの安田さんが毎年、カンボジアの子供たちに「自転車」を届ける活動をしています。

クラウドファンディングReady forを活用しているんですが、プロジェクトが無事に終了し、写真などの報告が届きました。今回提供された自転車が165台、3か所の新たな自転車クラブの設立、13か所の既存の自転車クラブへのパーツ補給ができたそうです。

カンボジアは中学が少ないため10キロ~20キロが校区になります。自転車が無いと徒歩で数時間かけての通学となります。農村地域ですので中学生の親は農業を営んでおり、中学生の子ども達は親にとっては貴重な労働力です。だから「学校なんて行ってる暇があったら農作業を手伝え!」となり学校に通うことを諦めてしまいます。

これでは貧困を抜け出せませんので、学校でたくさん勉強して自分の人生を切り開き、家庭を支えたいと考える子供たちに自転車を送り通学時間を少しでも短くなるよう安田さんが手助けしています。

自転車には協力者の名前入りパネルがつけられるので、今頃、「合同会社エムアイティエス(LLC MITS)」のパネルをつけた自転車がカンボジアを走っていることでしょう。

学べばわかる北前船

Gacco
Gacco

大学・企業が提供する講座を無料で学べるGacco。最近、受講したのが「学べばわかる北前船 一攫千金の夢とロマン、人・モノ・文化の交流史」です。一攫千金というタイトルに惹かれました。(笑)

北前船とは本州各地と蝦夷地(北海道)を往来していた廻船のことで、西廻り航路ができ弁才船と呼ばれる船が行き来していました。各港で商売しながら富を蓄えていきます。「本間様には及びもないが せめてなりたや殿様に」と歌われた酒田の本間家も、幕末にロシアと渡り合った高田屋嘉兵衛も買積と呼ばれる船主自身が商品を取引して財を蓄えていきます。

北陸の船乗りも多いのですが船は大坂にあるので、北陸から陸路で大坂へ出てから出航するなど、面白い話題がけっこう出てきます。講師と女子大生の掛け合いになっていて毎回、最後に北前船クイズと各寄港地を写真で紹介するギャラリーがあるんですが、けっこう面白いです。

積読を減らす

積読
積読

新聞に学校読書調査の結果が出ていて、1ヶ月に1冊も本を読まない人の割合が増え、今や半数近くという結果だそうです。本を毎日読まないと禁断症状(酒じゃないです)がでる身としては信じられない結果ですねえ。

日本政府の借金が増えるのは「入る<出る」になっているからです。本の柱が現れて積読状態になるのは「入る>出る」になっているからで、至極まっとうな理屈です。

中小企業に日々、改善策をアドバイスする中小企業診断士としては、もちろん改善しなければなりません。まず日本政府と同様にプライマリーバランスをプラス化するための施策を考えなければなりません。そこでキンドルの導入です。

電子書籍なので、とりあえず物理的な本の増殖を抑えられます。最初はうまくいっていたのですが、本はページをめくらないと読んだ気がしないという長年の慣習には勝てず、この本の柱のどこかに埋没してしまい、いまだに発見に至っていません。キンドル、本当にどこへいったのかなあ。

積読を減らす、いい方法はないかな~あ。