午後から伊勢商工会議所でIT窓口相談。
近鉄・宇治山田駅を降りて沢村栄治の実家跡がある明倫商店街を通り過ぎようとしたら古書の字が目に入りました。こんなところに古書店はなかったはずだが、と奥に入っていくと古書店でした。しかもMANYOの文字が!
えっ、あのMANYO書店!!
伊勢に大きな古書店、超書店MANYOがあり、かっては津駅前、立町商店街、白子駅前などにも大きな店を出していました。「ひょうご産業活性化センター」が入っている神戸サンパルにも昔、入っていて1フロア全部を古書店にしていました。
帰ってネットで調べるとMANYO宇治山田店になっていて超書店MANYOに、どうも関係がありそうです。店内は普通の古書店サイズで、小説などが多く専門書は少なめでした。「三重県の城郭大系」が安く手に入らないかなと探しているんですが、なかなかないですね。
カテゴリー: 古書・古本
ロードス書房の閉店
別所書店・本店
津市(三重県)を中心に6店舗ほどを展開する新刊書店が別所書店。地域密着の本屋さんです。
本店が中心市街地にあり、中学校・高校時代によく利用していました。店の間口は大きくないのですが、奥が深く、3階建てになっていて1階は文庫や文学関係、2階は何だったかなあ、3階には参考書などが並んでいました。ここで初めて買った本が星新一の「ノックの音が」で、しばらく星新一にはまっていました。
津市内に他に大きな本屋はなく、参考書などを買いにいくなら別所書店でした。当時、三重県で一番大きかったのが四日市の諏訪商店街にあった白楊書店。
モータリゼーション時代となり、ロードサイトの大型書店が登場し始めます。中心市街地への集客が落ちたため別所書店も修成店のような大きな駐車場付きの大型店を展開しだします。いつしか本店も閉店。小売はやめたのですが倉庫代わりには使われていましたが、とうとうビルごとなくなってしまいました。
津が発祥の岡三証券が創業90周年で、ここに新しい津支店を建てるそうで、現在工事中です。昔、よく行っていた本屋や映画館がなくなると寂しいものがありますね。
四天王寺の古書市で古地図をゲット
四天王寺秋の大古本祭りへ。
境内に入るとちょうどゴーンと鐘が鳴っていました。北の引導鐘と言うそうで、お堂の鐘の音は遠く極楽までも響くと言われています。お寺の古書市ならではですね。
四天王寺・西大門の転法輪を回して古書市へ。ここは能「弱法師」の舞台になっているところです。京都・知恩寺の古書市に比べると規模は小さいのですが、いろいろな専門分野の古書店が揃っています。いくつかのお店をまわって古地図をいろいろ買ってきました。その中に吹上に名古屋刑務所があった時代の古地図がありました。
今、マネージャーで行っている名古屋市新事業支援センターはこの名古屋刑務所跡にあります。当然、100メートル道路もありません。よく見ると吹上に電車が走っていて尾張電気鉄道とあります。ネットで調べると元々は愛知馬車鉄道だったそうで、後に尾張電気鉄道に社名を変更。千種から八事を結ぶ路面電車だったようです。後に新三河鉄道となり昭和12年に解散してしまいました。へ~え、こんな電車が走っていたんですね。
名鉄瀬戸線(瀬戸電気鉄道)も現在の栄ではなく、名古屋城のお堀を走っていました。
20年探した本を発見!
世間は休日ですが、大学は出港日。
ハッピーマンデーができたのはよいのですが、授業回数が確保できないので休日も授業です。ただ電車がすいているのはいいですね。休んでいる学生はほとんどおらず、真面目ですなあ。私が学生だったら絶対休んでいます!
さて講義が終わってから大阪へ戻って四天王寺へ。今日が古書市の最終日。端からざっと棚を見ていきます。冊数が多いので、見るではなくほとんど眺める状況です。最後の方のお店に入って棚を眺めていると「オヤッ」という印象が。
棚を注意して一つずつ見ていくと20年近く探していた本がありました。他の本で言及されていた本で、見たことがなかったのですが、こんな本だったんですねえ。いやあ、掘り出し物です。巻末の価格を見ると250円。雑本ですので、反対に見つけるのはなかなか難しいですね。
ようやく見つけましたので探書リストの最初の方にある本の名前を線でようやく消しました。
春の大古書即売会
京都へ
京阪三条から岡崎まで歩いて、「みやこめっせ」で行われている春の古書第即売会へ。
まずは入口で荷物を預けます。例年と違って預け場所は反対側になっていました。次に入口に山積みになっている黄色の買物カゴをとります。古書市で買物カゴを用意しているのは、この古書市だけですが、とっても便利です。さ~て、端の店から棚をざっと見ていきます。会場を行ったり来たりしますので、けっこう歩きますね。最後に会場奥にあるレジで清算。
入口で荷物を受け取って本を入れると重さでずっしりと。買うのはいいのですが、はたして読むんでしょうかあ。(笑)
せっかく京都へ来たので、三条の王将へ行って餃子と炒飯。それにしても暑いですね。賀茂川から見ると川床も出ていました。
下鴨納涼古本まつりは8月11日~16日に開催です。
四天王寺の古書市
地下鉄谷町線で長い名前の四天王寺前夕陽ヶ丘駅へ。
ここらあたりは上町台地、つまり高台の上になっています。谷町筋の隣の松屋街筋へは坂を降りていかなければなりません。昔の大阪は生駒山の麓まで海でしたが、この一帯だけは高台になっていて遣隋使船が日本へ着くと高台の上に四天王寺が輝いていました。夕日がきれいに眺めるので夕陽ヶ丘という地名がついていますが、もともとは藤原家隆の庵の名前。駅のすぐ近くには藤原家隆之墓もあります。
今日は四天王寺境内一帯で古書市が行われていました。本日が最終日。少し高めの値付けですね。10冊ほど買ってきました。京都の下鴨神社や知恩院での古書市もいいですが、緑の下の古本市はいいですねえ。
京都古書三大祭り制覇
原稿を書かないといけないんですが、今日は百萬遍にある知恩寺で「秋の古本まつり」の最終日。こら、行かないといけないだろうと京阪電車に乗って出町柳へ。
まずは会場と反対方向の出町商店街へ。「ふたば」に行くと、あいかわらず行列が出来ています。商店街でもここだけ行列で、阪神百貨店のイカ焼きみたいな店ですなあ。名物の豆餅をゲットしてから、また出町柳に戻って、百萬遍へ。
百萬遍の交差点の京大キャンパスの真向かいが知恩寺です。ここの境内に古書市が開かれていますが、もう33回目。私が学生の時に始まりましたので相当年季が入った古書市です。本を物色しているとオークションの振り手の声が聞こえてきます。
境内にある阿弥陀堂で公開オークションが行われています。皆さん、オークション品が書かれている京都古書研究会の「出帆」を片手にパドル(番号札)を上げています。初値で落札されるものもあれば、人気があり初値の何倍もの値が付くのも出て面白いですね。振り手の方を見ると、目録を送っていただいた其中堂の三浦店主がパソコンに入力されていました。最近は山帳へ記帳するのではなく、パソコンなんですねえ。
さてゲットした本をじっくり読もうと、進々堂へ向かったらなんと休み!そうそう新しい古本屋が出来ているはずだと銀閣寺口まで歩いて、新しい古本屋「善行堂」を発見。ところがシャッターが降りています。休みでした!(泣)
今年は珍しく、「春の古書大即売会(京都勧業館)」「納涼古本まつり(下鴨神社)」そして今回の知恩寺と京都古書三大祭り制覇ができました!
リーダーズ・ダイジェストが倒産
原稿チェックや校正が3つも重なってしまいバタバタ状態でしたが、ようやく一息つきました。原稿を早目に出して、重ならないように分散したつもりが世の中、思い通りにいきませんなあ。さ~あ、一杯やろ!
思い通りいかなかった企業のニュースが飛び込んできました。
リーダーズ・ダイジェストが倒産です。ここは月刊誌「リーダーズ・ダイジェスト」の出版元です。日本では20年以上前の1986年までの発行でしたので知らない人も多いでしょう。小学校の高学年ぐらいからずっと親にお金を出してもらって購読していました。もちろん翻訳された日本語版です。
映画「ルーツ」の原作はアレックス・ヘイリーですが、ずっと「リーダーズ・ダイジェスト」に原稿が連載されていました。今、調べたらリーダーズ・ダイジェストの編集主幹だったんですね。
「リーダーズ・ダイジェスト」で感動したのが、「チャリング・クロス街84番地 書物を愛する人のための本」の連載です。傘を持ったおばさんが石畳の道の上で飛んではねている挿絵が印象的でした。
■チャリング・クロス街84番地
内容はニューヨーク在住の女性シナリオ・ライター(ヘレーン・ハンフ)とロンドンの古本屋さんの20年にわたる往復書簡集です。この古本屋がまたデイケンズの世界から抜け出してきたような古本屋でした。
そんな由緒ある古本やとは知らず新聞広告を見てヘレーンは必要な本のリストを1949年に送りました。さっそく本が送られ喜んだ彼女が礼状を出し、そこから手紙のやり取りが始まります。
当時はイギリスの食料事情が悪く、彼女はたびたび肉や卵を送ります。そのせいか最初は謹厳な英国人マナーをくずさかなった古本屋のマネジャーもだんだん相好をくずし、個人的なやりとりとになりました。
お金を貯めていつかはロンドンの古本屋に行くというのがヘレーンの夢でしたが色々ありまして、20年間ついに行けませんでした。書簡をやり取りしていたマネージャも社長も没してしまいます。物語はそこで終わっています。
■後日談
後日談があるそうでついにヘレーンはロンドンの土地を踏み、この古本屋(マークス社 いまもあるそうです)を遂に訪問したそうです。
となるとリーダーズ・ダイジェストで見た、あの挿絵はロンドンに着いて古本屋を訪れたヘレーンが狂喜乱舞している挿絵だったのでしょうか?(となると後日談の方を読んだのかな)今は中公文庫から出ています。
下鴨納涼古本まつり
今日は夏休みだ!
ということで京阪で出町柳へ。そうそう京阪電車って知らない間にきれいな車両に変わっているんですねえ。普通電車の中には機関車トーマスのペィンテイングされている車両があって、親子連れがさかんに写真を撮っていました。
出町柳駅で降りて、まずは鴨川を渡ると賀茂川と高野川が合流する三角州が見えます。森見登美彦の「四畳半神話大系」の重要な舞台になる三角州なんですが、もちろん小説のような事件は起きず、子供が川に入って遊んでいるという、ごく普通の日常風景でした。
なぜ鴨川を渡ったかといえば出町商店街へ行くためです。目的は「ふたば」の豆餅で、京都で仕事をしていた頃はよく買って帰りました。さてお盆の土曜ということもあって、店の前はすごい行列。いつもの2倍はあります。ガイドブック片手の観光客も多いですね。15分ほど並んで無事に豆餅をゲット。
続いて下鴨神社へ。今日は京都古書研究会の下鴨納涼古本まつりです。世界遺産にもなっている糺の森の「奈良の小川」沿いに古本屋のテントがずらっと並んでなんとも摩訶不思議な雰囲気の古本市です。
知恩寺や大阪天満宮など寺の境内での古本市は珍しくありませんが、平安京ができる以前からある神社の森での古本市というのは趣がありますね。実際、すぐ近くに「奈良の小川」の古代祭器跡があります。
さて古本市です。木陰なんですが暑いですなあ。会計係の店主の中には団扇片手にビールを飲んでいるのもいます。(笑)浴衣姿がチラホラというのは何とも京都らしいですね。
なんにせよ出店が多く、「こりゃ見るだけで一日かかるな」という声が聞こえてきます。さすがに一日はかけられないので、端からざっと棚を見ていきます。時たま本のタイトルが目に飛び込んでくる時があり、その時だけ丁寧に見ると大体は探している本のジャンルですね。
「夜は短し歩けよ乙女」に登場するような古本の神様は登場しませんが、ヨタヨタ歩きながら本を探しているご老人がいました。本を買っても生きている間に何冊読めるのというようなご老人です。でも、私もあの歳になっても古本市に行っていそうだなあ。