夏越の祓

夏越の祓

2018年の上半期が終了。近くの枚岡神社へ行くと茅の輪くぐりがあったので、巡ってきました。
 
夏越の祓の風習ですが、関西には多く関東では少ないそうです。先日、行った盛岡城の桜川神社にも茅の輪くぐりがあったので、地域性があるようです。
 
さあ下半期も頑張ろう!

源頼義が戦勝祈願した中尊寺・八幡堂

八幡堂
陸奥守に任じられた源頼義は奥州を目指します。
衣川柵の手前、月見坂(平泉)の脇に八幡堂がありました。月見坂は中尊寺の本堂へ至る上り坂になっていて、八幡宮は月見坂のすぐ脇にありますが、皆さん素通りするところになっていて誰もお参りしている人はいません(笑)。
現在のような中尊寺の伽藍が整備されたのは藤原清衡の時代ですが、当時すでに中尊寺は開山し、いくつかのお堂があり、その一つが八幡堂でした。
■八幡宮で戦勝祈願
源頼義は、進軍中に戦勝祈願をあちこちで行っています。陸奥国守に任命される前、源頼義は相模国守でしたので、奥州へ出かける前に相模国にある鎌倉の鶴岡若宮(鶴岡八幡宮の前身)に戦勝祈願をしています。また杉並区の大宮八幡宮もこの時の進軍がゆかりでできた八幡宮です。八幡といえば武運の神様なんで、戦勝祈願には最適でしょう。
織田信長も桶狭間へ向かう途中、榎白山神社、日置神社、熱田神宮で戦勝祈願をしていました。尾張にも若宮八幡社などがあるんですが通り道じゃなかったんですかねえ。
■安倍首相は安倍氏の末裔
月見坂の八幡堂ですが、中尊寺を超えれば、すぐに衣川柵での戦いが待っていますから、源頼義は、かなり熱心に安倍氏追討を祈願したことでしょう。前九年の役で滅ぼされた安倍氏ですが、末裔が安倍晋三(内閣総理大臣)となります。と本人が講演で言っています。

稗田阿礼

賣太神社
大和郡山の近くに稗田(ひえだ)という集落があります。稗田と聞けば出てくるのは稗田阿礼です。記憶力がすごい人物で帝紀、旧辞を暗記し、太安万侶が稗田阿礼のしゃべる内容をまとめたのが古事記と言われています。
古事記は神代における天地の始まりから推古天皇の時代に至るまでの様々な出来事を記した書物です。江戸時代となり松阪在住の本居宣長が35歳頃から35年をかけて書いたのが「古事記伝」。古事記の注釈書で全44巻でした。
太安万侶については1979年に奈良市の茶畑から墓誌が発見され墓が特定され考古学上の大発見となりました。問題は稗田阿礼で、古事記の序文以外には、まったく登場しません。なかには実在を疑う声もあります。稗田氏はアメノウズメを始祖とする猿女君と同族と言われていることから女性説もあります。
写真は稗田阿礼が主祭神の賣太神社(めたじんじゃ)。

地震で電車がとまる

近鉄東大阪線の新石切駅へ向かうと、案の定、地震で止まっていました。そのまま自転車で谷町四丁目を目指します。
途中、地下鉄の入口近くのコンビニは大勢のビジネスマンがひたすら復旧を待っていました。
1時間半ほど自転車に乗ってマイドーム大阪へたどりついたらエレベータが全部止まっている!大阪府よろず支援拠点は7階にありますが1~3階はホールなので実質、10階分ほどの階段があります。最後にとんでもない難関が待ち構えていました。

息も絶え絶えで大阪府よろず支援拠点にたどり着くと、同じように自転車でたどりついたコーディネータがおりました。というわけで大阪府よろず支援拠点は平常対応しており、朝から相談をこなしています。

パンダくろしお

パンダくろしお
シャンシャンが1歳になった。見学整理券がいらなくなったとパンダ一匹に東京では騒いでいますが、関西人に言わせれば、”そんなん白浜のアドベンチャーワールドに行けば、いつでも5頭のパンダが出迎えてくれまっせえ!”です。
先日、湯浅駅から大阪へ戻る時、特急くろしおに乗ろうと思ったら、御坊方面から来る車両がとっても変な図柄になっていました。先頭車のライト部分などが黒くなっていて遠くから見るとパンダ!”パンダくろしお”でした。ホームページを見ると”運転される時刻は日により異なり、また運転のない日もあります”とあるので、かなりラッキーです。車両に入ると座席ヘッドカバーが全部、パンダでした。

湯浅姓のふるさと

湯浅ふるさと会
斎藤さんの故郷である斎宮には何もありませんが、湯浅さんの故郷である湯浅には湯浅ふるさと会がありました。
藤原氏だった武将だった宗重が湯浅を支配するようになり、ここを本貫とし湯浅宗重と名乗ります。平清盛が熊野詣している最中に起きたクーデター(保元の乱)に際し、平清盛を助け共に上洛した武将として有名です。それ以降、平家側で戦いましたが最後は源頼朝に降伏し所領を安堵され、鎌倉御家人となります。この武士団が湯浅党となります。紆余曲折があり南北朝時代には全国にバラバラになったようです。
湯浅ふるさと会では年1回、全国から湯浅さんが集まるイベントを開催します。そういえば以前、湯浅城へ登った時に全国の湯浅さんが登っているという話を聞きました。

沖の暗いのに白帆が見ゆる、あれは紀の国みかん船”

広村堤防
湯浅といえば醤油発祥の地だけでなく、”稲むらの火”でも有名です。
安政南海地震が発生し津波が襲った時、濱口梧陵という庄屋さんが藁の束(稲むら)に火をつけて避難路を確保し村人が助かった史実です。2次被害を防いだだけでなく、偉かったのがその後、住人の多くが家や職を失い、村人は津波の再来におびえて、他の村へ移住する者も出りました。そこで庄屋さんは私財を投じて堤防造りを行います。村人に日当仕事を与えることにもなりました。こうして出来上がったのが広村堤防で、今も海岸沿いに残っています。写真の道路の両側にあるのが堤防です。この庄屋さんがヤマサ醤油の当主です。
湯浅と言えば、もう一つ。”沖の暗いのに白帆が見ゆる、あれは紀の国みかん船”、そう紀伊国屋文左衛門です。この紀伊国屋文左衛門が生まれたのも湯浅です。紀州出身の松下幸之助が建てた紀伊國屋文左衛門生誕の碑が残っています。

「最初の一滴」醤油醸造の発祥の地 紀州湯浅

湯浅
お仕事で醤油発祥の地・湯浅へ。少し時間があったので町をぶらついてきました。
鎌倉時代の禅僧が宋で修行して金山寺味噌を持ち帰り湯浅の人に製法を伝えます。味噌を造る過程でそれまで捨てていた、野菜から染み出した水分が、とても美味しいことに気づき、これが醤油の発祥となります。
この湯浅の出身だった濱口儀兵衛が銚子に渡り、できたのがヤマサ醤油です。ですので「最初の一滴」醤油醸造の発祥の地が湯浅となります。
日本遺産にも登録されたそうです。大和ハウスが湯浅を舞台にしたテレビCMを流していましたが、醤油醸造の「角長(かどちょう)」が今も残り、醤油を船で積みだした大仙堀には醤油発祥の地と看板があがっていました。街中に醤油の匂いが漂うのがいいですねえ。
→ 共創共生「湯浅町・醤油少年」 

橘諸兄旧跡(井手町)

橘諸兄旧跡(井手町)
奈良時代、天然痘によって藤原四兄弟が次々と亡くなり、藤原氏の影響が落ちたことで頭角をあらわしたのが橘諸兄。東大寺の大仏で有名な聖武天皇の補佐を行います。
藤原氏復権のため九州で藤原広嗣の乱が起きます。この時に有名な聖武天皇の伊勢行幸が始まります。天武天皇の壬申の乱をなぞった道筋で、古代史の大きな謎になっています。聖武天皇は結局、平城京には戻らず、恭仁宮遷都が行われます。さらに奥に入った紫香楽宮で大仏建立の詔が行われます。
橘諸兄の本拠地である井手町から恭仁京はすぐ近くで、聖武天皇も井手町にある玉井頓宮を訪れています。橘諸兄旧跡といっても碑だけですが丘の上にあり、竹林がなければ井手町を見下ろせる絶景の場所にありました。
息子が藤原仲麻呂と対立し橘奈良麻呂の乱を起こしますが計画が事前にばれ、処分されます。弓削道鏡(恵美押勝)の時代になったことで、今度は藤原仲麻呂の乱が起きます。そういえば去年、八尾で弓削道鏡の由義宮跡がとうとう発見されたというビッグニュースがありました。

姓や氏長者って何なの?

斎藤さんの故郷 斎宮
京都府の南にある井出町で有名なのは橘諸兄の旧跡。山城・井出城はマニアには有名ですが、一般的にマイナーな存在です。
そうそう橘諸兄、日本史で習いましたね!
■本貫って何?
姓で有名なのは源平藤橘です。その橘氏の初代氏長者(橘氏の筆頭)が橘諸兄になります。武家に足利氏、新田氏、多田氏という名前がありますが、みな、姓は源氏。誰もが源だと呼ぶ方も大変です。そこでつけたのが名字(苗字)。
下野国にあった足利荘の出身だったので土地の名前をつけて足利氏と名乗ります。名字(苗字)の由来となった土地を本貫と呼びます。ですので多田氏の本貫は摂津国の多田で、姓は源です。
■斎藤さんの故郷 斎宮
藤原氏も同様で伊勢国の藤原なんで伊藤となります。こっちは国レベルなんで、けっこうアバウトですね。伊勢の斎宮頭だった藤原叙用(のぶもち)に由来するのが斎藤(斎宮頭の藤原)です。
近鉄で普通しか止まらない斎宮駅近くに「全国の斎藤さんの故郷 斎宮」とでっかい看板を出せば、伊勢神宮へ行く途中の斎藤さんが絶対に気になって地域活性化になるんですが、明和町の人は、動きませんね。和歌山の藤白神社は鈴木さんの故郷として全国から集客しているのにもったいない!
■豊臣秀吉 あんたはえらい!
源平藤橘に新しい姓が増えたことがあります。それが豊臣。もともと秀吉は征夷大将軍を狙っていて信長に追放されていた足利義昭(源氏の氏長者)に頼みましたが断られます。
方向転換し、源氏ではなく藤原(近衛)となり関白に就任します。ところが天下人となっても藤原の氏長者には頭があがらないことになります。そこで朝廷から豊臣という新しい姓をもらい、自分が氏長者になってしまいました。よう、こんなことを考えつきますなあ。