マッチ箱のような電車

内部線
「停車場はすぐに知れた。切符も訳なく買った。乗り込んで見るとマッチ箱のような汽車だ。」
夏目漱石が小説「坊っちゃん」で伊予鉄道のことを形容した言葉です。
漱石が伊予鉄道に乗った頃、レール幅762mmの軽便鉄道で確かにマッチ箱のような汽車と客車が松山を走っていましたが、現在はレール幅が1067mm(狭軌)となり、JRのレール幅と同じになりました。
残念ながら漱石時代のマッチ箱のような電車が走っているところは三重県だけになってしまいました。一つが西桑名駅から出ている三岐鉄道北勢線。もう一つが四日市駅から出ている内部線・西日野線。采女城のある内部駅へ行くのに久しぶりに乗ってきました。
三両編成のワンマン運転で、30分おきに出ていますので1時間に2本のダイヤ。当然、単線です。電車の中は狭く両側の椅子に座った人が足を組むと通れなくなるほどの幅です。見どころは日永駅で西日野駅へ行く路線と別れるのですが西日野から四日市へ向かう電車と行き違いをします。しかも三角形のホームになっています。
マッチ箱のような電車を見るのなら、ぜひ三重県へどうぞ!

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