ビジネスの最前線は国際標準を取ること!

seminar201203.jpg昨日は知研関西セミナー。20年振りに会員の田島さんに燃料電池の話をしていただきました。

大部の資料で分かりやすかったのですが、圧巻は国際標準をとるため世界中の技術者との丁々発止のやり取り。グローバル化と言う話を聞いています
が、えらい世界になっているんですね。マスコミはこういった話をもっと報道してもらうと、国際ニュースがもっと分かりやすくなるんですが。

■家庭用燃料電池エネ・ファーム

火力発電所から送電すると送電ロスなどで家庭に届く頃には38%になっています。家庭用燃料電池エネ・ファームなら発電所を家庭に設置したのと同じなので電気とお湯(熱)が取り出せ、効率は85%に向上。まさに発電の地産池消ですが、課題もたくさんあります。

まず高い!金額は270万円で補助金は100万ほど出ますが、ガスや電気の節約でみると年間6万円ほど。寿命は10年ですのでモトはとれません。
ただしこれは余った電気の売電単価が太陽光発電に比べてメチャクチャ安くなっているためです。ガス会社と電力会社は競走していましたので安い売電料です
が、この金額が高くなると工場の自家発電と同じですので、節電効果が高くなります。

燃料電池は発電ですが、反応させるには温度を上げる必要があり、この時、電気が必要で、停電になると使えません。バッテリーで電気を使わないシステムはできていますがコスト高になります。

また高校生の子供などがいて、よくお湯に入っている家庭では省エネになりますが、一人世帯であまりお湯を使わなければ反対に増エネになってしまいます。全ての家庭に向いている商品ではありません。

■国際標準を取るための丁々発止

日本の燃料電池の技術はかなり進んでいますが、太陽光発電をみても普及期になると韓国や中国に負けてしまうのが世の常。これは国際標準をとっていないからで、市場を押さえるのは国際標準をとらなえればなりません。

WTOに貿易の技術的障害に関する協定というのがあり、国際規格に基づいて認証を受けた製品の輸入を、JIS規格などで排除したらだめよという制
度です。日本は技術的に優秀でしたのでJIS規格などを制定してきましたが、これがためにガラスパゴになっています。実際、2001年にシンガポールで2
槽式自動洗濯機の輸入差し止め事件が発生しました。脱水槽の蓋を開けた時に日本はゆるやかに止まるブレーキ機構をJISで作っていましたが、国際標準は欧
米の1槽式回転ドラムを前提としたすぐに止まる規格。JIS規格の製品なら世界で受け入れられると思っていた日本企業に冷や水を浴びせる事件となりまし
た。

燃料電池の世界では国際標準をとらないと太陽光発電などの二の舞になります。そこで重要なのがコンビーナ(議長)という役職。国際標準を検討する
機関では技術課題に従ってワーキンググループを作り、規格を定めていきますが、ここで音頭をとるのがコンビーナ(議長)で発言力があります。燃料電池に関
しては技術が進んでいる日本はいろいろなワーキンググループでコンビーナ(議長)になっています。田島さんはISO/TC197
WG14(定置用燃料電池の水素燃料仕様)のコンビーナで、欧米から参加した技術者と丁々発止で規格を決めています。

ワーキンググループの公用語は英語。毎年、違う国で会議が行われますが、ここで日本の今まで開発してきた燃料電池の技術が国際標準になると日本のメーカーにとっては世界で戦えることになります。ビジネスの最前線は国際標準なんですね!

Twitterで売り込みがあった居酒屋

明日は知研関西のセミナー。

身近な発電である燃料電池について三洋電機時代から長年、研究している田島さんに初心者向けにお話いただきます。今、とってもホットなエネルギー問題で、エネルギーの地産地消がテーマ。

場所は大阪産業創造館なんですが、Twitterでセミナー告知をしていたら、堺筋本町のサカホン市場というお店から、交流会にぜひどうぞ!というRT(リツイート)がありました。

なるほど、Twitterで地名で検索して居酒屋の利用が狙えそうだと思えば、こんな営業のやり方があるんですね。うまい、やり方ですね。というわけで明日の交流会はこの売り込みがあった居酒屋で開催します。

→ 知的生産の技術研究会・関西セミナー

知研関西Preziセミナー

prezi201202.jpg昨日は大阪産業創造館で知研関西セミナー。革新的なプレゼンテーションツールPreziについてお話いただきました・

講師は金沢にあるピアズ・マネジメント株式会社の筏井取締役。東京から大阪へ移動して講演いただきました。急遽、スケジュール調整できた中林社長が飛び入り参加。というわけでPreziを実際に使い、2人で掛け合い漫才のような楽しいプレゼンをしていただきました。

後で交流会で聞いたら、2人で緻密に計算してやっているそうで、ホンマかいな~あ(笑)中林社長は神戸出身で、同志社大学卒業。関西のお笑い文化に造詣が深いので、あんなプレゼンができるんでしょうね。

Preziの紹介だけでなく、知的生産の技術研究会にあわせて創造性の話に発展。イノベーションを起こすには囚われていてはいけませんので、まずスーツ禁止、次はパワーポイント禁止。なんせ中林社長、筏井取締役の二人はマイクロソフト出身ですので、この話には笑えました。

ダ・ヴィンチのノートを切り口に、柳田國男から民族学のフィールド調査エスノグラフィーの話に。現場で行動観察し、問題を発見する重要性などをお
話いただきました。そしたら会場に行動観察のプロであるエルネットの社員が参加しており皆でビックリ。知的好奇心満載のセミナーでした。

オンリーワン思考で自分らしい夢を叶える方法

tiken201111.jpg昨夜は大阪産業創造館で知研関西セミナー。講師は株式会社ミカサスポーツの梅原店主です。

近鉄郡山駅前のグラブ製造販売メーカー「BBA」を経営されています。最初に放映されたのが東北地域で家もグラブも流されてしまった野球少年、少女のため
に1500個の中古グラブを集めて被災地に送るニュース画像。夏休みには復興記念大会も開催しました。久しぶりのグラブに飛びついてキャッチボールを始め
る子供たちのシーンが印象的でした。

奈良県は大正時代から国産グラブを80%以上作っているグラブ産業のメッカ。 しかし2000年頃から大手企業が人件費の安い海外生産に踏み切り壊滅状態に陥りました。

生き残りをかけ、いろいろと模索する中で商品のブランドを上げるより人のブランドを上げる方がまだやりやすいことを示唆され、ストーリーを作り小冊子を作
成。プレスリリースなどを続けているうちにベースボールマガジンへの連載につながります。今やグラブ代よりも高い交通費をかけて遠くからグラブを買いにお
客さんが来店します。

セミナーでは自らの体験をもとにいかに夢を考え、どう達成していけばよいか、いろいろと教えていただきました。

セミナーの様子です。

Facebook入門からビジネス活用まで

S11-09-00.jpg昨日は大阪産業創造館で知的生産の技術研究会・関西の9月セミナーを開催。

タイトルは「Facebook入門からビジネス活用まで」で講師はEプレゼンス代表の川北睦子さん。なぜか三重県はTwitterや
Facebookのソーシャルメディア先進県で、毎週のようにセミナーが行われ、川北さんもよく講師をされています。当日は四日市市からおいでいただき最
新の話題を話していただきました。

知研関西セミナーは月に1回開催していますが、世話役がめんどくさがりなので予約制ではなく、時間があったら来てねという形にしています。ですのでセミナーが始まるまで何人来るか分かりません。いつもは大体、10名前後とこじんまりとやっています。

ただ今回はFacebookという旬の話題なので大阪産業創造館の大きめの研修室を予約。次々と入場者があり、48名入る会場がほぼ満員。もう少しで立見がでる状況で危なかった!

1998年12月にオフィス佳耶モデルエージェンシー代表の山本佳耶さんに「パリ・ミラノコレクション出演のプロモデルがあなただけにそっと教え
る5歳若く見える知的ファッションコーディネート術」では、どこで聞きつけたのか見たことがないおばさま方で一杯。当時、子供が行っていた保育所の所長ま
で来ていて、「5歳といわず10歳若返るにはどうしたら」という質問を講師にしていました。こちらはもう少し小さな会場で次々にイスを運び入れましたが、
結局、立見が出る盛況に、今回はあれ以来の盛況でした。

→ Facebook入門からビジネス活用まで


再生手法を学ぶ

S11-06-04.jpg月曜日は大阪産業創造館の研修室を借りて知研関西6月セミナーを開催

タイトルは企業・個人の再生支援「任意売却」を学ぶで、いろいろと企業再生の手法を教えてもらいました。
講師はナレッジパートナー・任意売却支援機構・代表の富永順三さん

■住宅ローンの破綻予備軍が多い

住宅ローン180兆円の内、3ケ月以上滞納している不良債権は約4%。住宅金融公庫だけでみると48兆円の内の8%が不良債権。つまり12人に1人は返済に困っているという数字。

アメリカは住宅ローンの担保は建物・土地ですが日本の場合は個人保証。最終的に競売となっても、足りない分は残債となります。日本での競売件数は年間で7万件あります。

■再生ツールを活用する

1999年にサービサー法ができ、それまで弁護士にしか認められていなかった債権売買が企業でもできるようになりました。現在100社ほどがあります。

2003年に産業再生機構ができダイエーやカネボウなどに対して外科手術を行いました。この時に使われた手法がM&A会社分割、サービサー、任意売却など海外の手法が持ち込まれました。

それまで会社に対しては創業支援する産婦人科医、銀行やコンサルタントの内科医はいましたが外科医はいませんでした。後は安楽死(倒産)をすすめるお坊さんだけ。(笑)

この外科手術は中小企業や個人にも応用でき、スタートしたのが任意売却119番。もともとは知り合いの会社が倒産間近となりリースバックや任意売却など様々な手法を使って再生したことがきっかけ。
今では全国から年間4000件の問い合わせが入るようなりました。

■任意売却とは
不動産売買と競売はよく知られているが任意売却はほとんど知られていない。まずは事故扱いにして交渉窓口を回収部に変えます。

債権者と債務者の間に仲介者が入って競売にかけずに双方が納得したうえで売却を成立する仕組み。会社であればリースバックやバイバックなどの手法も活用する。

■もともとは創業支援

富永氏は20代で豊中に住んでいた時に阪神大震災に遭遇。クリエイター仲間が多くいたが、震災で勤めていた印刷会社などがなくなり独立したいと相談をうけていた。
そこでクリエイター達が創業できるような企画書を作り大手企業を回ると機材提供などをしてくれるが金は出なかった。行政の兵庫県に持ち込むと、面白いアイデアだと霞ケ関までいって通産省の復興2次補正予算に組み込まれる。

できたのがディジタルクリエート工房。尼崎に200平米の施設を借りてインターネット
の専用回線やパソコンなどを設置して創業支援。ここでクリエーター支援を3年行うがその間、全国から視察の山で、毎日のように視察の案内。

東京以外の地域はどんどん開業率が低下しているため企業数がどんどん減少。企業立地以外に新産業を興す必要があるがITなら設備投資も少なくてすむと注目を浴びる。

これがきっかけで大阪市から話がありソフト産業プラザ iMedio(イメディオ)の立ち上げに関わり所長になることに。

→ セミナーの様子です。


エンターティメント発想術

S11-05-02.jpg月1回開催している知的生産の技術研究会・関西の5月セミナー

「エンターテイメント的発想術~ 遊び心で大衆をつかめ」 

 フリープロデューサー・広報コンサルタント  白附 克仁(しらつき かつひと)氏

ブログ、Twitter、Facebookなどの登場により芸能人だけでなく誰もが大衆と影響を与えることができる時代が到来。ブログを書く時、どんな人が読むか想像力を働かせて情報発信しなければ炎上などになってしまう。

テレビのプロデューサにとって想像力を働かせるのは当たり前。大衆がどう番組を受け取るか、どんな反応を示すか想像し、番組作りをしていく。大衆を意識することが重要で、自分の視野が広がり今まで見えていなかったものが目に入るようになってくる。

モノを売るのが難しい時代で、必要なモノほど値切られ価格競争に陥りやすい。付加価値をつけ経験の価値を売らなければならない。そのため個人、企
業にとって大切なのがエンターテイメント的発想術。会社では真面目な会議も必要だが、面白いものを自由に発想する会議がないと突飛なアイデアが出てこな
い。

エンターテイメント的発想術の事例としてスーパーによる電子マネーの販促事例を紹介。ポイントが入った電子マネーを販促で配るが、福引になっている。ほとんどの電子マネーは1円、2円だが、中には1万円をいくつか入れて顧客に案内。顧客は店に来てカードを通さない限り、中

にいくら入っているか分からない。顧客は期待感を持ちながら店にやってきて買い物してくれる。

もちろんプロデュースされている串かつ「ダルマ」の話もたっぷりしていただきました。

セミナーの様子です。

http://tiken-kansai.org/TS11/S11-05.html

ウメサオタダオ展

U11-05-00.jpg連休最後の日曜日、知的生産の技術研究会の面々で国立民族学博物館へ。ウメサオタダオ展の見学です。

さて入口前には、なぜか三原秘書が。この方、梅棹忠夫先生の秘書を長年、勤められた方で梅棹先生とはまさに二人三脚。時たま、梅棹先生の関係でお会いしておりました。

「お久しぶりです」と声をかけると、「今日のスケジュールはどなっていますか」という質問。そこでウメサオタダオ展の見学から宴会まで時間を説明すると、「それじゃあ、時間が足りませんよ。では早く!」ということで中へ。えー三浦秘書が案内してくれるの!

久恒さんも、秋田さんも三浦秘書がまさか案内してくれるとは聞いていなかったようで、びっくり。三浦秘書にこれは梅棹先生が自ら題名を書かれていました、この時はこんな事情があったのでこの資料ができますと細部にいたりじっくり説明。そら時間が足らないはずです。

知的せ資産の技術研究会発足のきっかけとなった「知的生産の技術」の生原稿も展示されていました。なんとも贅沢な説明ですね。会場の図書コーナーで本を買うと梅棹先生が作られた原稿用紙がついてくるといくことで、さっそく購入。

ウメサオタダオ展から参加されていましたが宴会では日経新聞の中沢記者に「梅棹忠夫 語る」
(日経プレミアシリーズ)の裏話をいろいろお聞きしました。久恒さんがインタビューし、秋田さんがせっせと録音とメモを取っていましたが、酔うほどにだん
だんオフレコの話が多くなり、半分は載せられないようなお話でしたねえ。(笑)そのうち会報に掲載されるでしょう。

人生、夢、仕事、企画、人脈づくり実現のための整理術

S11-04-05.jpg昨日、夜は大阪産業創造館で知的生産の技術研究会・関西のセミナー

講師は株式会社オフィスヴォイス代表取締役の福島 哲史さん。2006年に「絶妙な手帳メモの技術」、去年は「いつのまにか仕事がかたづく法則」
というタイトルで話ていただきました。20年で100冊以上のビジネス書を出されていますので、そのノウハウの話が多かったので、今回は一般的な整理術の
話ではなくって、生き方も含めたけっこう幅広い整理術の話になり、なかなか考えさせらる内容のセミナーでした。

事が起きると与えられた情報を元に判断しなければなりません。判断が当たっているかどうかは後でなければ分かりません。そのためには常日頃から考え、自分の直感力を磨かなけれ

ばなりませんが、自分が菅首相の立場だったら、自分が東電社長の立場だったら、どう判断するかシュミレーションしておくことで判断力を養うことができます。あと自分が本当にやりたいプランを立てる大切さなど気づきが多いセミナーでした。

堺筋本町の座・和民で開催した交流会でも、その延長線上で盛り上がっておりました。

知研関西4月セミナー こうすりゃセミナー講師が出来る

semina2011033.jpg大阪産業創造館で知研関西4月セミナーを開催。テーマは「こうすりゃセミナー講師が出来る!企画・集客・話し方」。講師は「90日で商工会議所からよばれる講師になる方法」の著作で有名な東川氏。

セミナーが始まって、しばらくしたら講師から「せっかくですので隣の方だけでなく、なるべく多くの人と名刺交換しましょう」と10分間の名刺交換タイム
に。セミナーの場作りの大切さの実践でした。今や年間150回以上のセミナーをこなす講師から数々のノウハウをお話いただきました。

例えばメイクシュア(確かめる、念を押す)という言葉がありました。内容やタイトルを変えて4回は告知することが必要とのこと。

最初のセミナー案内はあまり見ていない、また見ても、その日に予定が入っていれば全体は見ない…。あとで予定が変わったりするので、そのタイミングでセミナー案内が届くと興味があるテーマなら集客に結びつくそうです。

知研関西のセミナー案内はメーリングリストで2回行っていますが、もう少し案内タイミングを増やしたした方がよさそうですね。他にもビジネスモールを使って見込顧客を見つける方法や、セミナーを通じた顧問先の獲得方法なども教えていただきました。

セミナー終了後は堺筋本町の座・和民で交流会。自粛ムードですいているかなと思ったら、ほぼ満席で賑わっていました。
http://tiken-kansai.org/TS11/S11-02.html