江ノ島で過酷なロードが終わった後は茅ヶ崎駅へ移動。海外沿いにある茅ヶ崎館へ。1899年(明治32)に日本郵船・機関長だった人が作った別荘です。現在は和室4室の旅館として営業しており、明治時代の唐傘天井風呂などレトロな旅館になっています。定員12名なので宿を借り切って、まずは旅館内のツアー。樹木希林の「命みじかし、恋せよ乙女」の撮影で使われた和室などを当時のエピソードを聞きながら見学。樹木希林は茅ヶ崎館の女将を演じ、これが遺作になりました。
松竹の撮影所が蒲田から大船に移ったこともあり、東京物語や秋刀魚の味で有名な小津安二郎監督の定宿でもありました。他にも、この宿は本が書けると新藤兼人監督、井筒和幸監督、是枝裕和監督らがよく利用していたそうです。
晩御飯は18:30~21:00頃までの宴会で、最後にすき焼きが出てきて旅館の人が焼いてくれるのですが、煮詰まった所にカレー粉を加えた「カレーすき焼き」は小津監督が自ら来客に振舞ったそうで、名物料理となっています。大変、おいしゅういただきました。